2019年12月4日水曜日

Nutanix Volumesの紹介(その2)

先日は、Nutanix Volumesの概要を紹介しました。
では、今回は実際にNutanix Volumesを設定してみたいと思います。
今回はAOS5.10.8.1 + AHVの構成でご紹介します。
(Nutanix AOS5.10.x+vSphereの構成でも同じ操作方法です)

一番最初に設定する項目は、iSCSI DATA SERVICES IPです。
Nutanix Cluster VIP(クラスターIP)と別にiSCSIサービス用のIPアドレスを設定します。Prism右上のクラスター名をクリックし、Cluster Detailsの画面から「ISCSI DATA SERVICES IP」を設定します。このアドレスは、CVMのIPアドレスと同一セグメントである必要があります。


iSCSI DATA SERVICES IPの設定が終わったら、実際のVolumeGroupの設定に移ります。
Prism画面のメニューで「Storage」を選択します。
続いて、「Table」表示に変更し、「Volume Group」を選択します。
この画面で、自分で自由な形で共有ディスクのLUNを作成することになります。
今は、何も登録されていませんので、一覧には何も上がってきていません。
では、新規で作成をしますので、画面右上の「+ Volume Group」をクリックします。


ここで設定するのは、まずLUNを束ねたボリューム自体の設定を行います。
Nameには管理名称、iSCSI Target Name Prefixは、iscsiのiqnに記載されるprefixになります。
両方を設定し、「Add New Disk」をクリックします。

ここで表示される物は、どのストレージコンテナからその容量を割り当てるかを聞かれます。必要に応じたストレージコンテナを選択し、割り当てたい容量を入力します。
ここでは、10GiBの容量をまず割り当てます。


最後にAddをクリックすることで10GiBのLUNが一覧に表示されます。
これでLUN0に10GiBが割り当たりました。
続いてLUN1を同じ要領で100GiB割り当ててみましょう。
そうすると、Create Volume GroupのStorage一覧が、10GiBと100GiBの2つが表示されたと思います。1つのVolume Groupに複数のLUN登録が出来ますが、LUNの順番は登録順にLUN0、LUN1となります。作成後にLUNの順番を入れ替えることは出来ません。


では、画面下側を見てみましょう。
VMsという項目があります。こちらはAHVのみで利用出来る機能となります。
通常、Nutanix Volumesは、iSCSIを利用したいわゆるTCP/IP経由でのストレージ提供となりますが、NutanixクラスターでかつAHVが稼動する環境でNutanix Volumesを提供している場合、仮想マシンに仮想SCSIコントローラー経由で共有ディスクをみせることが出来ます。いわゆるSAS直結型共有ディスクのようなイメージです。
3TierのvSphere環境で、仮想マシンに共有ディスクボリュームをみせたい場合に、SCSIコントローラーを共有モードにRDMを設定しますが、それと同じようなイメージになります。AHV環境でもiSCSIネットワーク経由でのNutanix Volumesアクセスはサポートされていますので、今回はiSCSI経由での利用としこの機能は利用しません。

続いて、Access Settingですが、ここでは2つの設定が可能です。

Enable external client access
こちらは、作成したボリュームグループをNutanixの外にあるサーバーにみせるかという設定です。いわゆる物理サーバーからNutanix Volumesの共有ボリュームをみせる場合はこのチェックを入れる必要があります。

CHAP Authentication
こちらは、iSCSIで接続する際に、CHAP認証を設定するかの項目です。
大事なストレージの情報をネットワークにつなげさえすれば見えてしまうのが危険という場合、チェックを入れて設定することが出来ます。(あまり利用シーンを見たことが正直ないのですが、必要な場合は有効にして下さい)

続いてClientの項目に行きます。
こちらは、このボリュームにアクセスできるIPアドレスまたは、IQNを入力します。
ここでは、完全一致のIQNもしくはクライアントのIPアドレスを入力する必要があります。(例えば192.168.11.0/24のようなアドレス範囲入力はNG)

青く表示された項目は、仮想マシンからマウントする場合は、仮想マシンにNGTをインストールして下さい。NGTを入れることで、VolumeGroupに対してもData Protection(ストレージスナップショット)連携が出来るようになります。


登録後さらに登録をしようとするとアラート画面が表示されます。

これは、このボリュームグループを複数のイニシエーターから接続する場合は、クラスターソフトウェアで管理をして下さい。という意味です。
通常の共有ディスクと同様、複数のクライアントからNTFS等のボリュームを同時にアクセスするとデーターが壊れる可能性があるので、気をつけてねと言う注意喚起です。

ここまでの設定が終わったら、Saveで保存を行います。

これで、Volumesの設定は完了です。

次回はAHV上で稼動するWindows Serverから仮想ディスクをマウントしてみたいと思います。




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