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2017年10月8日日曜日

Nutanix X-Rayの紹介と活用法 その1

今回から数回にわたって、Nutanixから提供されているX-Rayについてお話をしていきます。

まず、Nutanix X-Rayはなにかというと、端的な回答をすると「ベンチマークソフト」ということになります。

なぜ、Nutanixがベンチマークソフトウェアを今更出すのかと思われる方もいるかもしれませんが、それには事情があります。

理由その1
キャッシュありき時代のストレージパフォーマンスは測りづらい
ストレージのパフォーマンスは、従来ディスクの本数でIOPSを稼ぐといった手法で速度を上げていました。この時のパフォーマンスを図る際によく利用されていたのがIOMatereでした。
IOMaterは、ディスクパフォーマンスを様々なパラメーター値をもとに計測するとても便利なツールです。しかし、キャッシュなき時代の考え方ですので、キャッシュが効いていると本来のパフォーマンスかどうかが判断できなくなります。

理由その2
実態のワークロードと異なるテストは意味がない
IOMaterは、ランダムライトやシーケンシャルリードなど、様々なIOをシミュレートした動作をしてくれますが、DBでの利用とVDIでの利用では、IOの種類はばらばらであり、ストレージのキャッシュの使われ方も異なります。
キャッシュありきのストレージ時代に、一方的なシナリオだけでパフォーマンスを図っても、それが実体のワークロードと異なっていればそのパフォーマンス値は意味がない元となります。

理由その3
IOテストツールは難しい
IOMaterは、GUIが提供されているので、まだわかりやすいほうですが、世の中で提供されているIOテストツールはCUIしか提供されていないものも多くあります。
また、複雑なパラメーターをもとに、実態のワークロードに近いIOをシミュレートさせようとしますが、そのパラメーターの設定は、経験値がないと設定は難しく、まさにストレージ屋さんの勘と経験が必要になってきます。

この3つの理由から、もっと実態に即したパフォーマンス値を手軽に検証することができないかということから出てきたのが、X-Rayとなります。

次回はX-Rayのメリットを紹介します。