2019年12月3日火曜日

Nutanix Volumesの紹介(その1)

Nutanixは、元々HCIから誕生した企業ですが、2019年12月の時点で、既にHCIとその周辺のカバーする多くの製品が発売されています。
今日は、Nutanix HCIのコア機能を拡張する、Nutanix Volumesの紹介を致します。

Nutanix Volumesは、Nutanix HCIから外部ストレージを提供する機能となります。
Nutanixは、HCIの中で共有ストレージ機能を提供しておりますが、外部サーバーからNutanixの共有ストレージを直接的にマウントすることは出来ません。

また、Nutanixにおいては、AHVの場合は直接的にストレージ領域を操作することは出来なくなっています。

実際にHCIによる仮想化をしたときに以下のような課題が出てきます。
  • 一部のソフトウェアをどうしても物理サーバーで稼動させる必要がある(主にOracle製品のライセンスの関係)
    そのサーバー群の冗長化のために共有ディスクが必要

  • Nutanix HCIの上で仮想マシンを稼働させ、2台の仮想マシンを作成して、Windows Server Failover Clustering(WSFC/MSFC)を構成したい

このような課題を解決すべくNutanixでは、仮想マシンや物理サーバーに直接iSCSIで共有ディスクを提供する「Nutanix Volumes」という機能を実装しています。


この機能を利用すると、仮想マシンや物理サーバーのiSCSIイニシエーターを利用し、Nutanix Voluesで設定したディスクボリュームをマウントすることができます。
これは、Nutanixが仮想マシンを稼働させるために利用している共有ストレージを直接的にみせる物ではなく、マウントするボリュームは、事前にPrism画面から作成する必要があります。

現在、Nutanix VolumesでサポートされているOS及びソフトウェアは以下の通りです。

サポートOS認定アプリケーション
RedHat Enterprise Linux 6 / 7
Oracle Linux 6 / 7
CentOS 6 / 7
Windows Server 2008 R2 / 2012 R2 / 2016
IBM AIX 7.1 / 7.2(POWER)
Suse Linux Enterprise Server 11 / 12
Solaris 11
Oracle RAC
Microsoft SQL Server
Microsoft Exchange Server
Linuxゲストクラスタリング

Oracle VMのHCLを見てみると、Nutanixは、StorageとしてHCL適合の承認をもらっています。これは、Nutanix Volumesのことを指しています。

(参考)Oracle VMのHCL
https://linux.oracle.com/pls/apex/f?p=117:4:::NO::P4_STOR_CERT_ID:1704

Nutanix Volumesはあくまでも、iSCSIを利用した共有ストレージ機能を純粋に提供する機能ですので、上記の一覧やHCLに記載がないものは、動作しないというわけではありません。

では、次回は実際に具体的な利用方法をご紹介します。






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