2019年12月23日月曜日

Nutanix Moveのよくある質問とポイントをご紹介

Nutanix Moveは、すごく簡単に仮想マシンをNutanixクラスターに移行してくれるというのは、ご理解いただけたと思います。今回はNutanix Moveでよく聞かれる質問をご紹介したいと思います。

Q.Nutanix Moveは、どういう課金方法で提供されますか?

Nutanix Moveは、Nutanix Cluster(有償製品)を保有している場合、無償で利用することができます。Nutanix CEをご利用でNutanix Moveをご利用になりたい方もいるかと思いますが、現状Community版のNutanix Moveは提供されておりません。


Q.Nutanix Moveで移行がサポートされないゲストOSはどうすればいいのでしょうか?

Nutanix Moveは原則、AHVが対応しているゲストOSの大半をサポートしていますが、一部サポートされていないゲストOSやそもそもAHVが本来サポートしていないレガシーなOSをAHVで稼動させたい場合があるかも知れません。
Nutanix Moveは、既存ゲストマシンに対して、VMware Tools/WinRM等を利用してVirt IO Driverなどの必要なものをあらかじめインストールするなど、ほぼ全自動で移行が終えられるように作られています。サポートされていないOSの場合これらの事前準備時点でエラーが出てしまい、そのままでは移行することが出来ません。
この場合、事前にVirtI/O Driverなどの必要ドライバーを手動でインストール後、Nutanix Moveの移行時に、Preparation Modeを「Manual」に設定し、仮想ディスクのデーターだけをAHVのNutanixクラスターにデーター移行を行うことも可能です。
出来た仮想ディスクを元に仮想マシンを作成し、あとは必要な設定を入れれば移行を完了させることが出来ます。データー転送だけ異をNutanix Moveにお任せする機能を使うだけでもファイル移動に比べて大幅に減らす事が出来ます。



Q.Nutanix Moveの仮想アプライアンスは、AHV側に立てた方がいいのでしょうか?それとも旧環境の3Tier環境に入れれば良いのでしょうか?

Nutanix Moveは、ネットワークを通じて既存クラスターのデーターをvSphereの場合はVADPを使って取得し、NutanixクラスターのストレージコンテナをNFSでマウントしデーターをマウントしたストレージコンテナに配置をします。
いわゆる仮想環境におけるバックアップとおなじ考え方でデーターを取得します。
この場合、既存3Tier環境とNutanixクラスターの間のネットワーク帯域を比較して配置するのがよいと思います。
3Tier環境とNutanixクラスターの間が10Gのネットワークで接続されている場合、3TierでもNutanixクラスターでもどちらにMove仮想アプライアンスを立てても速度に変わりは無いと思います。一方、3Tier環境とNutanixクラスターの間が1Gで接続されている場合は、Nutanix環境に配置すれば、バックアップデーターをNutanixに配置する際は、CVMとダイレクトに通信が出来る環境になるため、高速にバックアップデーターを配置できるようになります。


Q.Nutanix Moveを利用するにあたって注意することは何かありますか?

ゲストOSを移行するにあたっては以下のことを確認することが大事です。
  • 対応しているハイパーバイザーのバージョンを確認
    (ESXi5.1/Hyper-V2012~)
  • 対応しているゲストOSの確認
    (既にOSメーカーがサポートを終了したOSは原則非対応)
  • VMware Toolsがインストールされていること
  • OSのAdministrator / root権限のアカウント情報がわかること
  • Windowsの場合、UACがオフになっていること
とくに、UACが向こうになっているかのチェックは、忘れがちですがこれは無効かしておかないと、VMware Toolsなどのツール経由で必要なファイルをゲストVMに送った後、インストールスクリプトが実行されますが、そこでUACの確認画面が裏で表示され、制御ができないため、途中で処理が中断してしまいます。

▼ゲストVMを移行前にUACは"通知しないに"しておきましょう



Q.vCenter Serverが存在しない単独のESXiホストの仮想マシンは移行できますか?

Nutanix Move 3.2以降で、ESXi単独環境でvCenter Serverが存在しない環境でもNutanix Moveを利用することができます。ただし、VDDKのAPIを利用する関係からESXiのライセンスがvSphere Hypervisor(無償ライセンス)では、Moveを使った移行は対応していません。


Q.3TierのvSphere ESXiの環境からNutanix+ESXiの環境移行で利用できないですか?(Nutanix Moveの移行先はAHVのみでしょうか?)

Nutanix Move 3.3から、移行元vSphere(ESXi)環境から、Nutanix+ESXiの環境においても、仮想マシンの移行が出来るようになりました。従来は移行元のvSphere環境からNutanixのストレージコンテナをNFSでマウントしてストレージvMotionなどを使って、ストレージを移行することで、仮想マシンの引っ越しを実現していました。
しかし、既存vSphere環境を触りたくない(設定変更が許されない)場合もあるかと思います。そういった場合に、Nutanix Moveを利用することで、既存のvSphereからNutanix+ESXi環境への仮想マシンの引っ越しを、短いダウンタイムで行うことが出来ます。なお、ESXiからESXiへの引っ越しとなるため、Driver等のツールの流し込みはなく仮想ディスクファイルの引っ越しのみの動作となります。


以上、Nutanix Moveについての注意点やよくある質問をまとめました。
Nutanix Moveは無償で提供されていますが、大変よく出来たツールだと思います。
従来のV2Vにおけるダウンタイムに比べ圧倒的にダウンタイムを短くすることが出来ますので、仮想マシン移行の際は是非活用をおすすめします。









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