2018年9月24日月曜日

PrismCentalの使いどころ(その8) レポート機能を使って定期報告を楽に

※この機能はPrismProのライセンスが必要な機能の紹介です。
(PrismCentralは展開後60日間PrismProの機能を体験利用できます)

前回までに画面操作を中心としたPrismCentralのオペレーションを確認してきました。
PrismCentralは、集中管理とパフォーマンス等々の情報を集約と可視化できるということが理解できたかと思います。

さて、日本国内においてもシステムの安定稼働というのは重要視されることであり、データーセンターなどのシステム基盤の運用を行われる方は、稼働状況を定期的に報告するためにレポートを定期的に作成されているケースがあります。

PrismCentralはこのレポートを自動作成する機能を持っています。
今日はこのレポート機能について見ていきます。

レポートはPrismCentralの探索(Explorer)から、レポートを選択します。
今回は新しくレポートを作成しますので、「新規レポート」をクリックします。


まず、仮想マシンの一覧を出力させてみたいと思います。

実際に仮想マシンの一覧を追加してみます。

特殊な解説を入れることも可能です。その場合は、「表題と説明」を選択します。

あわせて、クラスターのCPU利用率の設定も線グラフで挿入します。
この場合は右側の「線グラフ」から挿入をします。


レポートの出力したい情報の設定が終わったら、レポートのタイトルを変更して、レポートの詳細な設定を行います。
レポートタイトルは、左上の鉛筆マークをクリックし、タイトル名を変更します。
レポートの設定を行います。
画面左下の「レポート設定」をクリックします。


ここの「外観」、ロゴやCopyrightの表示、レポートのカラーなどを設定できます。
ロゴはPNGファイル等をアップロードしない場合、Nutanixのロゴが表示されます。
なおヘッダーの色は表紙の次のページから表示されるレポート内容のヘッダーの色になります。


Eメールの設定ではメール送信先設定ができます。
(自動メール送信をしない場合この設定は無視しても構いません)


レポートの保存期間は、出力したレポートをPrismCentralの中にどれだけ保存するかの設定です。デフォルトでは10インスタンス(10出力)までとなっていますが、日付期間で設定することも可能です。

各種設定が完了したら、保存ボタンを押して設定完了です。

最後にスケジュールの設定を行います。
画面右上のスケジュールの設定をクリックします。

ここでレポートを出力するスケジュールおよびメールの配信先の設定が可能です。
こちらでは、レポートの発行間隔はレポートに収めるデーターの範囲も設定が可能です。


これで出力されたレポートは指定したメールから取得することも可能ですが、PrismCentralから取得する方法もご紹介します。
まず、取得したいレポートにチェックを入れ、「アクション」から「インスタンスを表示」をクリックします。

出力したレポートの一覧が表示されるので、任意のレポートの名をクリックするとPDFファイルがダウンロードされます。(この画面では同じ日に何回も出力したので同じ日付になっていますが、1日1回の出力スケジュールを設定した場合、出力日順にレポートが表示されます)

レポートを開くと以下のように定義した通りにレポートが出力されています。

レポート機能の設定は実は意外に簡単なのですが、結構強力なレポートを手軽に出力することが可能です。
日々のクラスターの状況報告などを行う運用保守を行う環境においては、是非積極活用を検討するのが良いと思います。





2018年9月23日日曜日

PrismCentalの使いどころ(その7) アラートの便利な設定方法

※今回紹介の機能は、PrismStarterでもPrismProでも利用可能です。

前回までアラートの設定を見てきました。
かんたんにアラートの設定ができることが理解できたかと思いますが、今回は、Explore(探索)機能からアラートを追加する方法をご紹介します。

PrismCentralのExplorer画面から、仮想マシンを選択し任意の仮想マシンの詳細を開きます。

画面上部の「評価指標」をクリックします。

ここで表示される縦の項目は、アラートの評価鵜目として利用できます。
CPUやメモリ、IO周りなど運用監視で必要なものがあらかじめ登録されており、その項目をクリックすると、現状の状態がグラフで表視されます。

ここで、監視対象にしたいものを具ラグ右上にある「Set Alert」をクリックします。

するとアラートの登録画面が表示されます。

アラートの画面で登録されているかを確認しましょう。
上部のアラート メニューから「Configure」で「アラートポリシー」を確認してみましょう。

ただしくアラートが登録されていることがわかります。

なお、この指標として表示されるのは、
  • 仮想マシン
  • クラスタ
  • ホスト
のみ利用が可能です。

これを使えば、アラートの定義を作る手間を大きく省くことができます。








2018年9月22日土曜日

PrismCentalの使いどころ(その6) 監視の基本アラートの設定方法

※今回紹介の機能は、PrismStarterでもPrismProでも利用可能です。

監視において、何らかの危険予兆を見つけたらあらかじめアラート情報を通知してくれる機能は、運用監視において基本ですね。
Nutanixにおいても同様にアラートをメールで送信する機能があります。

アラートはまずEmail送信の設定がなされていないと話が先に進みませんので、あらかじめSMTPサーバーの設定をしておきましょう。

アラートは、あらかじめ設定されているものもありますので、まずは、ConfigureのAlert Policyでアラートの設定を見てみましょう。



作成されたシステム(たぶんシステムで作成されたという意味だと思います)という怪しい日本語をクリックするとあらかじめデフォルトで設定されたアラートを確認することができます。

では、実際に自分でアラートを作成してみたいと思います。
まずは、新規のアラートポリシーをクリックします。

監視のエンティティタイプは
「クラスタ」「ホスト」「仮想マシン」の3つになります。

指標は監視項目です。エンティティに合わせて様々なものが選択できます。
影響のタイプは、パフォーマンスやキャパシティなどを選択できます。

アラートを自動解決するのチェックボックスは、発生したアラートが48時間以内に解決した場合、そのアラートを自動で解決済として設定する機能です。
挙動異常の項目はPrismProライセンスを保有している場合、設定が可能な項目です。これは普段の挙動から逸脱した範囲を設定し、それを異常と判断します。
たとえば、いつもCPU負荷率が70%の仮想マシンがある日25%までCPU負荷が下がると、おそらく仮想マシン内でプロセスか何かが落ちたと思われます、すなわちこれは、通常ではない異常になるわけです。

PrismStarterの場合はその下の静的しきい値の設定のみが行えます。
警告までの値と、クリティカルと判断される場合の値の範囲をそれぞれ入れていきます。
なお、クリティカルの範囲は警告の範囲を含むように設定する必要があります。

アラート発生の条件となり状況の維持時間は、アラートの条件に合致してそれが一定の時間内に解決される場合、アラートとして記録しないようにするための待機時間です。

最後にポリシー名を確認し、保存を行います。


この条件に適合する事項が起きれば、自動的にアラートのメールがPrismCentralから送られてきます。


残念ながらメールの内容は英語ですが、普段のオペレーションにおいては必要な内容しか記載されていませんので、英語であっても問題な内容だと思います。

なお、メールの件名および、メール本文の下にカスタムで任意の文字を入れることが可能です。(設定はE-Mail Configurationで行います)そこでは日本語の表示も行うことができます。


アラートは監視の中で最も利用する機会があるものだと思います。
適切な閾値の設定を行い、障害を未然に予知する設定を入れておきましょう。
カスタムなポリシーを作らずとも、デフォルトポリシーのままでアラートメールを受信する設定を入れるだけでも十分に監視の役割を果たすと考えられます。








2018年9月21日金曜日

PrismCentalの使いどころ(その5) Analysis(分析)の利用方法

※今回紹介の機能は、PrismStarterでもPrismProでも利用可能です。

特に注視して見ておきたい仮想マシンの状態や、パフォーマンス状態をいつも見れるようにしておきたいというのが、管理監視を行っている方のニーズだと思います。
そんな方に利用をお勧めするのが、分析機能です。

分析機能は各コンポーネントの性能情報をグラフ等で見ることができます。
ログは最大で2年間の保持が可能です(PrismElementは90日の保存期間です)


チャートは自分でお好みに合わせて作成することができます。
▼チャート作成メニュー

チャートには2種類のチャートがあります。
メトリックチャート1つの値(メトリック)を複数の対象(例えばホストなど)で表示
例)HOST A/HOST B/HOST CのそれぞれのCPU利用率
エンティティチャート複数の値(メトリック)を1つの対象で表示
例)HOST AのCPU/RAMの利用率

実際にメトリックチャートを作成してみましょう
ハイパーバイザーのCPU負荷率を出すものを作ってみたいと思います。

▼最初にチャート名を入力し、メトリックを選択します。

▼エンティティの対象を選び、ENTITIYで対象の名称を入力するか、検索で出てきたものをクリックすると下側の対象エリアに表示されます。選択時にShiftキーをクリックして対象を選択すると、複数の選択も可能です。

▼作成したチャートが表示されました

このチャートの右上の←ボタンを押すと、このグラフデーターをJSONまたはCSV5分単位の結果で取得することができます。

下側のChart Linkは、このチャートをいったん消した後に、もう一度追加したいときにこの表示されるURLを保存しておけばすぐにチャートを追加できるというものです。

▼チャート保存用のリンク


チャートは一見複雑に見えてしまいますが、なれると非常にわかりやすくかつ簡単に利用することができます。





2018年9月20日木曜日

PrismCentalの使いどころ(その4) Explorerを使いこなす

※今回紹介の機能は、PrismStarterでもPrismProでも利用可能です。

PrismCentralは様々な設定が可能ですが、まずは集中管理ができるExplorer(探索)を利用できるようになることが大事です。

早速探索画面で、仮想マシンを選んでみましょう。
クラスターをまたいですべての仮想マシンが表示されていることがわかります。

ここで、クラスターをまたいで仮想マシンの電源オンや再起動ができます。

PrismElementでは、複数の仮想マシンに対して一気に処理命令を出すことができませんが、PrismCentralであれば、仮想マシンの一斉再起動などが可能となります。

また、エクスプローラ画面は、さまざまな表現やグルーピング可能です。
カラーで仮想CPU数を選択すると仮想マシンの割り当てられたvCPUに併せて、違う色で表示されています。

フォーカスをパフォーマンスに変更すると、表の一覧が仮想マシンパフォーマンスに変わります。

グループを変えると、グルーピングごとの表示に変更することもできます。

表示形式を変えることで、様々な見方をすることもできます。


設定したフィルターは上部のクリアで元に戻すことができます。

フィルターボタンを押すと、さらに細かなフィルターを行い、よりほしい情報だけに絞って表示することができます。



仮想マシンをクリックすると、パフォーマンスの情報やコンソールなどをまとめて見ることができます。


仮想マシンの作成などもこの画面から可能です。
いわゆるオペレーションといわれる運用作業はこのExplorer(探索)から行います。

ほかにもクラスタやホスト、ストレージもこのExplorerからオペレーションが可能です。

この機能だけでも、無償で利用できるのはかなりうれしい機能だと思います。




2018年9月19日水曜日

PrismCentalの使いどころ(その3) PrismCentralの登録

Nutanix上にPrismCentralをワンクリックデプロイでデプロイした場合、自動的にPrismCentralが起動しているNutanixクラスターがPrismCentralに登録されます。
登録されていないNutanixクラスターは、手動で登録する必要があります。
(1クラスターでPrismCentralを利用する場合で、OneClick Deployを行っている場合はこの作業は必要ありません)

今回は登録方法を確認していきます。

1.登録したNutanixクラスターのPrismに管理者権限でログインします。
2.右上のPrism Centralの「Register or create new」をクリックします

3.すでにPrismCentralはDeployされている環境がありますので、下側のConnectをクリックします。

4.PrismCentralの登録解除はコマンドでしかできないことを確認し、Nextをクリックします。

5.PrismCentralのIPアドレスとログインユーザー名、パスワードを入力し、Connectをクリックします。

6.登録が完了すると、ステータスがOKに変わります


これだけで登録は完了です。

PrismCentralを見ると先ほど登録したNutanixクラスターが見えていることがわかります。


これでPrismCentralを使う準備ができました。
次回からは具体的な使い方を見ていきたいと思います。







2018年9月18日火曜日

PrismCentalの使いどころ(その2) PrismProとPrismStarterの機能の違いを知る

Prism Centralには、無償で使えるPrism Starterと、機械学習機能が利用できるPrism Proの2つのライセンス体系があります。
もともとは、PrismCentralは、PrismStarterに相当するものしかなく無償で提供されるものでしたが、昨今の高機能なものは、PrismProの別ライセンスとして提供されています。

PrismCentaralのライセンス別の利用できる機能

StarterPRO
クラスター管理
単一サイト管理
マルチサイト管理
仮想マシン管理
ストレージ管理
マルチハイパーバイザー管理
ネットワーク可視化
セルフサービスポータル
1Click 集中アップデート
ワンクリックプランニング
ジャストインタイム予測
利用継続によるリソース枯渇の予測
仮想マシンのサイジング推奨提示
ワンクリックパフォーマンスモニタリング
アラート分析
ボトルネックの検出
異常検出
ワンクリックでの運用上の洞察
Prism高度な検索
カスタマイズ可能なダッシュボード
スケジュールされたレポート

従来からある、マルチクラスター管理は無償で利用できますが、アラートの設定やセルフサービスポータルも無償で利用することができます。
また、PrismCentralは、Deploy後60日間Prism Proの機能を利用することができます。

意図的にPrismProの機能を無効にすることもできます。
無効化する場合、以下の手順を行います。

1.Prism Centralにログインし、歯車メニューから「ライセンス」をクリックします。

2.ライセンス画面からPrismライセンスのアイコンをクリックします。

3.すべての機能を有効のチェックを外す
これで、PrismStarterの機能だけを利用することができます。


次回はPrismCentralに登録する方法と各種機能を見ていきたいと思います。







2018年9月17日月曜日

PrismCentalの使いどころ(その1)Deploy編

PrismCentralとは、Nutanixで標準搭載されているPrismUIを踏襲し、複数のNutanixクラスターを管理したり、X-Fitによるより高度な監視ができます。
両方ともPrismというUIの名称で呼ばれるため、分けて表現をする際には、CentralとElementという表現を使うことがあります。

Prism ElementCVMで提供されるNutanixを持っていればすぐに利用することのできるUI
(Nutanixクラスター単位)
Prism Central仮想アプライアンスを展開することで利用できるUI
複数クラスターをまとめて管理することが可能

PrismCentralはNutanixの中であっても外であってもどちらに展開してもかまいません。
また、仮想アプライアンスは、AHV、ESXi、HyperVと各ハイパーバイザーごとに提供されているため、どのハイパーバイザーの上にでもPrismCentralを稼働させることができます。

PrismCentralのスペック

Small4vCPU / 16GB RAM / 500 GiB HDD
Big8vCPU / 32GB RAM / 2500 GiB HDD

PrismCentralをNutanix上に展開する場合、AOS5.1以上では、PrismElementの右上にある、Centralの項目で「Register or create new」でPrism CentralをDeployすることができます。

▼Prism ElenetからRegisterをクリック

▼Deployを選択

▼利用したいバージョンを選択


▼Deployタイプを選択します

また、PrismCentralは、冗長構成である3VMのDeployモデルが選択できることも特徴です。

あとは、サイズとIPアドレスなどを入れてDeployボタンを押すだけです


わずかこれだけで展開が可能です。

なお、手動でPrismCentralをDeployした場合は、CVMに対して以下のアクションを行います。

  1. OVF等でDeploy後のPrismCentalVMに、SSHで(ユーザー:nutanix パスワード:nutanix/4u)で接続
  2. vi /etc/sysconfig/network-script/ifcfg-eth0 を開き、IPアドレスを以下のように設定します
    DEVICE=eth0
    NM_CONTROLLED=no
    ONBOOT=no
    BOOTPROTO="none"
    BROADCAST=192.168.XXX.255
    NETMASK=255.255.255.0
    IPADDR=192.168.XXX.YYY
    GATEWAY=192.168.XXX.254

  3. CVMを再起動します
  4. 再度SSHでログインし、以下のコマンドを入力します

  5. cluster --cluster_function_list="multicluster" -s static_ip_address create

  6. 完成
では、次回からPrismCentralの機能を見てみましょう