Nutanixは、分散アーキテクチャーを採用しているため、 NTPによる時刻同期は、非常に重要です。NTPサーバーは、必ず用意をする必要があります。
NutanixのコンポーネントであるCVMやAHVは、いずれもLinuxベースのOSで動作していることもあり、Nutanixクラスターが指定するNTPサーバーは、Windows OS以外のものを指定することが推奨されています。
(参考)Recommendations for Time Synchronization
https://portal.nutanix.com/page/documents/details?targetId=Web-Console-Guide-Prism-v6_8:wc-ntp-server-time-sync-recommendations-c.html
ADがNTPとして動作している場合、ADに設定されている上位のNTPサーバーを、設定することを推奨とされていますが、ネットワークセキュリティの観点から、自由にNTPサーバーを指定することが難しいケースや、わざわざLinuxやBSDでNTPサーバーを立てるのも手間がかかります。
今回は、Windows ベースのNTPで、可能な限りCVMで時刻同期ができる環境を作る情報をご紹介します。ただし、どうしてもNTPサーバを用意できない場合の参考情報であり、実際の本番環境で利用する場合は、Windows以外のNTPサーバー環境をご用意いただくことを強く推奨します。
WindowsのNTPサーバーになるマシンで、NTPサーバー側で以下のレジストリを設定します。
場所:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\W32Time\Parameters
値:
NTPServer = "上位のNTPServer,0x8"
Type = "NTP"
場所:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\W32Time\Config
値:
LocalClockDispersion = dowrd:0
AnnounceFlags = dword:5
MinPollInterval = dowrd:6
MaxPollInterval = dowrd:a
場所:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\W32Time\TimeProviders\NtpServer
値:
Enabled = dword:1
この設定の後、Windows Timeサービスを再起動します。
イベントログを確認し、WindowsのNTPが上位のNTPを正常に参照できているかを確認します。
あとは、Prism側にNTPサーバーの登録を行います。
登録したのち、実際に反映されるまで15分程度かかります。
その後、CVMで「sudo chronyc -n sources -v」で、NTPサーバー登録が正常に行われて降り、同期対象になっているかを確認します。
.-- Source mode '^' = server, '=' = peer, '#' = local clock.
/ .- Source state '*' = current best, '+' = combined, '-' = not combined,
| / 'x' = may be in error, '~' = too variable, '?' = unusable.
|| .- xxxx [ yyyy ] +/- zzzz
|| Reachability register (octal) -. | xxxx = adjusted offset,
|| Log2(Polling interval) --. | | yyyy = measured offset,
|| \ | | zzzz = estimated error.
|| | | \
MS Name/IP address Stratum Poll Reach LastRx Last sample
===============================================================================
^* 192.168.54.1 3 6 377 21 +378us[ -982us] +/- 113ms
^+ 192.168.54.2 3 6 377 22 -641us[-2002us] +/- 122ms
時刻同期が行われているNTPを「sudo chronyc -n」で確認します。
racking|grep Ref
erence
Reference ID : C0A83601 (192.168.54.1)
同期ステータスを「sudo chronyc tracking」確認します。
Reference ID : C0A83601 (192.168.54.1)
Stratum : 4
Ref time (UTC) : Sat Jul 27 05:16:22 2024
System time : 0.000760825 seconds slow of NTP time
Last offset : -0.001093699 seconds
RMS offset : 0.000706507 seconds
Frequency : 4.807 ppm slow
Residual freq : -0.459 ppm
Skew : 4.433 ppm
Root delay : 0.071808040 seconds
Root dispersion : 0.061855555 seconds
Update interval : 65.2 seconds
Leap status : Normal
なお、AOS6.8から、RockyLinuxベースになったこともあり、ntpも、chronydに変更されています。従来の「ntpq」コマンドは利用できなくなっていることも注意してください。
WindowsのNTPであっても、同期が可能な限り取れる方法をご紹介しましたが、よりクリティカルが環境での利用は、推奨される非Windows環境のNTPサーバーを指定することをお勧めします。
(参考)Chronyd: Troubleshooting Guide
https://portal.nutanix.com/kb/16363
(参考)
https://qiita.com/fukuchan-senpai/items/1fa755ffaffe6a25a2f2
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