2024年9月16日月曜日

Nutanix CE 2.1(AOS 6.8.1)を稼動させる自宅環境を整備する(その6)

前回までに、Nutanix CEをインストールする準備ができました。

ここからは実際にインストールを行ってい期待と思います。

まずは、前回作成したUSBメモリーをサーバーに接続し、電源を投入します。

BIOSでNECのロゴマークが表示されたら、F10キーを押し、ブートメニューを表示させます。


そこから、接続したUSBメモリーを選択し、インストーラーを起動します。

起動にはしばらく時間がかかりますので、20~30分程度待ちましょう。


インスーラーが起動したら、各メディアの設定を確認します。


HDDは、ストレージのキャパシティになりますので「D」
SSD 256GBは、ハイパーバイザーとCVMの起動領域専用となりますので「H」
SSD 2TBは、CVMのメタデーター領域とホットデーターのキャパシティ領域となりますので「C」を選択します。

あとは、IPアドレスを設定します。Host IPとCMV IPは、必ず同一のセグ目とである必要があります。そのため、サブネットマスクは、1つしか入力する枠がありません。

Next Pageを押すと、EULAが表示されます。キーボードの「Page Down」を押すと早くスクロールできます。
I accept ~にチェックを入れ(スペースキーを押すとチェックが入ります)、Startを押します。


およそ10~15分ぐらいでインストールは終わると思います。(環境によります)

インストール後は、Yを入力し、インストール用のUSBメモリーを取り外してください。


再起動後は、AHVが自動起動します。見た目上はインストールが終わっているように思えるのですが、裏でCVMの構築・設定動作が始まりますので、再起動した後は15分ぐらいそのまま、待っておくのが良いと思います。

15分後、TeraTermなどのSSHに接続できるソフトウェアで、CVMに接続します。

接続するユーザー名は、「nutanix」パスワードは「nutanix/4u」です。(デフォルトのユーザーとパスワードです)

もし、接続ができない場合、IPアドレスが間違っていないかと10GにNICが搭載されている場合10NICだけがアップリンクに設定されることもありますので、複数NICある場合は、NICのカード毎にケーブルを差し替えて接続を試してみて下さい。

接続が完了したら、クラスターの作成を行います。

1ノードクラスターの場合

cluster -s <CVMのIP> ¥
--cluster_external_ip <ClusterVIPのIP> \
--cluster_name CE-CLUSTER01 \
--dns_servers 8.8.8.8(DNSサーバーのIP) \
--container_name STORAGE01(ストレージコンテナ名) \
--ntp_servers 210.173.160.27(NTPサーバのIP) \
--redundancy_factor=1 \
create


3ノード以上のクラスターの場合

cluster -s <CVM IP 1台目>,<CVM IP 2台目>,<CVM IP 3台目> \
--cluster_external_ip 192.168.53.140 \
--cluster_name CE-CLUSTER011 \
--dns_servers 8.8.8.8 \
--container_name STORAGE01 (ストレージコンテナ名) \
--ntp_servers 210.173.160.27 (NTPサーバのIP) \
--skip_discovery \
create

3ノード以上の場合、IPv6リンクローカルIPアドレスで、CVMを探しに行くのですが、「--skip_discovery」でIP4アドレスで直接クラスターを組みに行く動作に変わります。


ストレージコンテナの名称やClusterVIPのパラメーターは、必須ではありませんが、最初から入れておくと便利です。

DNSのIPアドレスは、必ず生エビ起臥できる環境を用意しましょう。Nutanix CEは、インターネット上のMyNutanixのアカウントでアクティベーションを行いますので、併せてインターネットに接続できる状態を用意しておきましょう。


コマンド事項後に「Success !」が出れば、クラスター作成は完了です。

ブラウザで、ClusterVIPのIPアドレスまたは、CVMのIPアドレスにアクセスします。

ログイン画面が表示されたら、ユーザー名に「admin」、パスワードに「Nutanix/4u」を入力します。


パスワードの変更画面が表示されます。パスワードに設定できる条件がかなり厳しく、以下の条件を満たす必要があります。

  • 少なくとも8文字を含む
  • 少なくとも1つの小文字を含む
  • 少なくとも1つの大文字を含む
  • 少なくとも1桁の数字を含む
  • 少なくとも 1 つの特殊文字(記号)を含む
  • 以前のパスワードと少なくとも 4 文字異なる
  • 直近5回のパスワードと同じではない
  • 連続する2文字以上が同じにならない
  • 大文字、小文字、数字、特殊文字の 4 つの文字クラスのうち少なくとも 4 つを含む
  • 単純な単語や辞書に載っている単語ではない

  • この条件に合致するパスワードを入力します。

    再度ログインすると、MyNutanixのアカウントを入力する画面が表示されますので、入力を行います。


    これで、Prism Element画面が表示されれば、Nutanixクラスターの作成は完了です。


    Nutanix CEの環境を用意するには、多少の投資が必要にはなりますが、商用版とほぼ同等の機能を利用できるのは、魅力的な所だと思います。

    CE自体は、入れることにコツが多少必要ですが、多くはディスクバス周りなので、ここは、純粋にHBAのパススルーできる物を利用し、SATAを利用するとトラブルなくインストールまで完了することが多いようです。










    2024年9月1日日曜日

    Nutanix CE 2.1(AOS 6.8.1)を稼動させる自宅環境を整備する(その5)

    ここまで、ハードウェアの環境は揃いましたので、次は、Nutanixを入れるバイナリを用意しましょう。

    まずは、https://my.nutanix.com/ にアクセスします。
    MyNutanixのアカウントを持っていない場合、Sign up nowから、アカウントを作成します。

    登録に際はGMailなどのフリーのメールアドレスではなく、独自ドメインのメールアドレスが必要となります。また拡張メールアドレス(xyz+1234のようなもの)は、利用できません。

    登録が完了すると、以下のようなメールが、登録したメールアドレス宛に送られますので、このメールの「Confirm email」でアカウントの有効化を行います。


    アカウントがアクティベーションされたら、MyNutanixアカウントでログインします。

    ログインが完了すると、以下のようなメニューが表示されますので、下側までスクロールし、「Community Edition」の「Activate」ボタンをクリックします。


    すると、Community Editionの登録画面が表示されます。こちらもで再度、必要な情報を登録します。

    メールアドレスを入れると、必要な情報を追加で入力します。


    登録が完了すると、メールが届くのでその指示に従いなさいと言うコメントがありますが、私が確認する限り、メールが届くのに15分ぐらい待ちます。

    メールが届くのを待たず、もう一度 https://my.nutanix.com/ にログインしてもらうと、Community  Editionのところが、「Launch」に変わっていると思います。


    するとCEのバイナリダウンロードページが開きます。


    ダウンロードするバイナリですが、Windows OSをゲストで利用する場合、VirtIO Driverが必要になりますので、併せてダウンロードしておきましょう。


    ダウロードが完了したら、USBメモリーにNutanix CEのインストーラーを入れます。

    インストーラーのUSBを作成するために、ここでは「rufus」を利用します。
    https://rufus.ie/ja/


    これで、インストーラーのUSBが完成しました。

    次回は、いよいよCEのインストールに入りたいとおもいます。








    Nutanix CE 2.1(AOS 6.8.1)を稼動させる自宅環境を整備する(その4)


    Nutanixの場合、SSDがパフォーマンスや動作のかなめになるので、性能の良いSSDを選定するのが良いのですが、今回はコスト重視ということで壊れてもそれはそれでということで、WINTENのものを選択しました。

    参考:WINTEN SSD 256GB 3D NAND採用 内蔵 SATA3 6Gb/s 2.5インチ

    このサーバーには、2.5インチのスロットがないので、適当に空いているスロットにSSDを置いて、ドラフティングテープ留めてよしとしておきます。(雑ですみません..)


    さて、ここで蓋をした後電源を入れて気づいたのですが、BIOS画面で、ディスクの冗長化がBIOSRAID(Software RAID)モードから、通常のAHCI SATAに変更ができない状態に気づきました。

    どうも、いろいろ調べていると、MainBoardのジャンパスイッチで、Software RAIDモードをOFFにすることができるようです。(蓋にじゃぱぴんの説明が記載されていました)


    ここは、Non-SW RAIDに変更しておきましょう。
    (メインボードSATAコネクタ付近、右下側HDDエンクロージャーの下にジャンパスイッチがあります)

    ※今時BIOSのメニューで変更すればいいのに、わざわざジャンパースイッチで設定させるところは、昔ながらのGIGA-BYTEを感じる作りですね。(ASUSやMSI、AOpenは、BIOSメニュー実装の時代でもかたくなにSOYOとかGIGA-BYTEは、ジャンパスイッチ設定だったことを思い出します...)

    あとは、設置の上、電源を入れ正常に電源が入ることを確認します。

    NECのロゴが出たら、「F2」キーを押し、BIOSに入り、IPMIのIPアドレスを設定します。



    BIOSに入ったら、「Server Mgmt」から、「BMC network configuration」のメニューに入ります。


    IPMIのIPアドレスを設定します。


    このモデルは、IPMIのライセンスが入ってないので、画面コンソールのリモート操作やIPMIからのメディアマウントができないのが残念ですが、リモートから電源ON/OFFやステータスが見えるだけでも大変便利です。

    設定が終わったら、IPMIポートにLANケーブルを接続した後、管理用PCから該当のIPアドレスに接続し、IPMIのWeb画面が表示されることを確認します。


    デフォルトは、Username:「admin」、Passwordは、「password」でログインできます。

    これで、ハードウェアの情報なども確認可能です。


    ちなみに、HardwareのMemoryの項目を見ると、Maximum Capacityが、64GBと記載されていますが、きちんと128GB認識している点は、ご愛嬌ということで...。


    では、ここまで準備ができたらハードウェアとしての準備は完了です。

    次回は、Nutanix CEのインストーラー作成とインストーラー起動までを行ってみたいと思います。