前回の記事通り、Redhat Enterprise Linux7.2(CentOS7.2)以降であれば、「scsi_mod.use_blk_mq」のパラメーターは利用可能となっていますが、デフォルトで無効になっています。
では、今回はこのパラメーターを有効にする方法をご紹介します。
まず、「scsi_mod.use_blk_mq」 は、カーネルパラメーターであることから、「/etc/sysctl.conf」に記載するイメージがありますが、このパラメーターは異なります。
このパラメーターはI/O処理にかかわるため、Linuxカーネル起動時に設定する必要があります。つまり、grubの設定に入れる必要があります。
では具体的に設定内容を見ていきたいと思います。
まず、grubファイルを編集します。
vi /etc/default/grub
もともとは以下のように記載されています。
GRUB_TIMEOUT=5
GRUB_DISTRIBUTOR="$(sed 's, release .*$,,g' /etc/system-release)"
GRUB_DEFAULT=saved
GRUB_DISABLE_SUBMENU=true
GRUB_TERMINAL_OUTPUT="console"
GRUB_CMDLINE_LINUX="crashkernel=auto rhgb quiet"
GRUB_DISABLE_RECOVERY="true"
GRUB_DISTRIBUTOR="$(sed 's, release .*$,,g' /etc/system-release)"
GRUB_DEFAULT=saved
GRUB_DISABLE_SUBMENU=true
GRUB_TERMINAL_OUTPUT="console"
GRUB_CMDLINE_LINUX="crashkernel=auto rhgb quiet"
GRUB_DISABLE_RECOVERY="true"
これを以下のように変更します。
(GRUB_CMDLINE_LINUXに追加します)
GRUB_TIMEOUT=5
GRUB_DISTRIBUTOR="$(sed 's, release .*$,,g' /etc/system-release)"
GRUB_DEFAULT=saved
GRUB_DISABLE_SUBMENU=true
GRUB_TERMINAL_OUTPUT="console"
GRUB_CMDLINE_LINUX="crashkernel=auto rhgb scsi_mod.use_blk_mq=Y dm_mod.use_blk_mq=Y quiet"
GRUB_DISABLE_RECOVERY="true"
GRUB_DISTRIBUTOR="$(sed 's, release .*$,,g' /etc/system-release)"
GRUB_DEFAULT=saved
GRUB_DISABLE_SUBMENU=true
GRUB_TERMINAL_OUTPUT="console"
GRUB_CMDLINE_LINUX="crashkernel=auto rhgb scsi_mod.use_blk_mq=Y dm_mod.use_blk_mq=Y quiet"
GRUB_DISABLE_RECOVERY="true"
以下の2つのキーワードを、「GRIB_CMDLINE_LINUX」のquietより前に入れます。
挿入するパラメーター
- scsi_mod.use_blk_mq=Y
- dm_mod.use_blk_mq=Y
パラメーターを追加後、作成したgrubファイルを適用する必要がありますが、Ubuntuでおなじみの「grub2-mkconfig」というコマンドをどうもCentOS(RHEL)では入っていないようです。
そのため直接GRUBファイルを作成するため、以下のコマンドを実行します。
grub2-mkconfig -o /boot/efi/EFI/centos/grub.cfg
その後OSを再起動します。
reboot
さて再起動後にパラメーターが正しく反映されたかを確認します。
cat /sys/module/scsi_mod/parameters/use_blk_mq
cat /sys/module/scsi_mod/parameters/dm_mod.use_blk_mq
cat /sys/module/scsi_mod/parameters/dm_mod.use_blk_mq
いずれも結果に以下のようにYと帰ってくれば正しく反映されています。
Y
これで、AHV Turboの対応は完了です。
さらに高速になったAHV Turboをぜひ体感してみてください。
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