2025年1月9日木曜日

ネットワークで疎通できない仮想マシン間のデータやり取りについて

vSphere環境からNutanix AHV環境に移行すると、様々仕様というか考え方の違いに直面することがあるかと思います。その一つが、仮想ディスクの取り扱いについてであると思います。vSphereの場合、データストアブラウザを利用し、各仮想マシンフォルダやVMDKなどのファイルパスを確認したり、他の仮想マシンから特定の仮想マシンのVMDK仮想ディスクファイルにアタッチしたりすることができました。

AHV環境の場合、Prism上では、仮想マシン作成時に内部的に作成されるか仮想ディスクファイルを直接操作したり別の仮想マシンからアタッチすることは、Prsim UI上からはできません。(acliコマンドやImage Serviceを利用することで、オペレーション自体は可能)

これは、仮想ディスクファイルに対して安全性をもたらすための処置であり、かつ通常の仮想マシン操作オペレーションで仮想ディスクファイルを直接操作するということはまずないという前提にある認識で設計されているからであると思います。

一方、例えばセキュアなネットワーク上で稼働する仮想マシンに対して何らかのファイルのやり取りが発生した場合、vSphereの場合ESXiホストのUSBをリダイレクトするなどの機能がありますが、AHVでは残念ながらそういったUSBに関する操作を行う機能はございません。

以下のような図の通り、管理端末から管理セグメントにある管理用仮想マシン(いわゆる踏み台)を経由してネットワーク的には疎通ができない環境の仮想マシンを、Prism Element(もしくは、Prism Central)の各仮想マシンの画面コンソール機能を利用し直接操作します。画面操作やコマンド発行は、直接コンソールからの捜査のため、管理端末が直接操作されるセキュアなネットワーク存在する仮想マシンと疎通できる必要はありませんが、ファイルなどのデータやり取りの機能がコンソール機能には存在しません。

このような場合、Volume Groupの機能を利用して、仮想マシン間のデータやり取りを行うことができます。

Volume Groupは、仮想マシンの内部SCSIバスもしくは、iSCSIを利用して共有ディスクを利用する機能ですが、この共有ディスク機能は、内部SCSIバス系で利用する場合仮想マシンのネットワークに関係ないくディスクのアタッチ・デタッチが可能です。また、Nutanixクラスター上に存在する仮想マシン内でVolume Groupを利用する場合、AOSのライセンスは、Starterから利用できますので、費用面で気にするところもありません。

では、早速操作方法を確認してみましょう。

まずは、PrismのVolume Groupの画面から、新たなVolume Groupを作成します。


まずVolume Groupという大きな枠を作成しその中で今回は、128GBのボリュームを1つ作成してみました。作成後このままSaveを行います。


つづいて、まずはメンテナンス用のコンソール仮想マシンの構成をUpdateから変更し、先ほど作成したVolume Groupをアタッチします。


Voluem Groupの割り当てが終わりましたら、その仮想マシンのコンソールを開きます。

今回は、Windowsを利用している想定としていますので、ディスクの管理を開き、割り当てたVolume Groupのディスクが正常に認識しているかを確認します。


ディスクが見えておりますので、Windowsからフォーマットを行いドライブとして利用できるようにします。もし、LinuxOSとのやり取りであれば、フォーマットは互換性や書き込みを考慮し、FATで行うのが良いと思います。

ドライブとして見えるようになりましたら、ファイルを格納します。


管理上必要なスクリプトを保存します。


ファイルの保存が終わりましたら、エクスプローラを閉じます。
その後Prism Elementの画面からディスクをアンマウントします。

デタッチ(アンマウント)の確認メッセージが表示されますので、OKをおし、仮想マシンの設定画面をSaveボタンを押して閉じます。


続いて、分離ネットワーク環境にあるサーバー仮想マシンをPrism Elementから選択し、先ほどと同様に「Update」ボタンを押します。

先ほどと同様に、作成したVolume Groupを割り当て、Saveします。

新たに割り付けた、分離ネットワーク側にいる仮想マシンをコンソールで開き、ディスクの管理を開きます。ディスクがオフラインになっている場合は、オンラインにします。


マウントされたことを確認し、コンピューターを開くと先ほどメンテナンス用の仮想マシンで利用した128GBのドライブが見えていることがわかります。


これで、ファイルの相互やり取りを行うことができます。

本来Volume Groupは、WSFCなど、高可用性クラスタ環境を仮想マシンを作成する際の共有ディスクとして利用する機能ではありますが、このようにSCSIのアタッチ機能をうまく使うことで、ネットワーク的に疎通ができない仮想マシン間でデータのやり取りを行うことに利用することができます。

注意点としては、Volume Groupは、前述のとおりクラスター環境を作る際の共有ディスクとして利用する機能のため、複数の仮想マシンから同時にマウントすることができます。ただし、ソフトウェアを介してディスクのマウント制御を行うクラスターソフトウェアがインストールされていない場合、複数のマシンで同時にファイルシステムにアクセスするとファイルシステム情報が破損する可能性があります

かならず、使い終わったら仮想マシン側でVolume Groupをアンマウントした後に、もう一台の仮想マシンでマウントしていただく、もしくは、両方の仮想マシン間で仮想ディスクのアタッチ・デタッチが面倒な場合は、Windowsであればディスクの管理で、ディスクをオフラインにしたうえで、もう片方の仮想マシンをオンラインにするなど、両方の仮想マシンでディスクドライブにアクセスができる状況を必ず排除した運用で行ってください。





2024年12月16日月曜日

PSIでオンライン試験時に必要なチャットのやり取りについて

前回は、PSIでの試験予約方法をご紹介いたしました。

オンライン試験で受験をする場合、

  1. 事実上パスポートがないと個人証明が出来ない
  2. 受験部屋環境の用意
  3. 試験官が英語での話しかけてくるチャットになります。
がハードルとなっています。
今回は、2と3の項目について改めて2024年版として紹介します。

◆受験部屋環境

受験する部屋は必ず、1人しかいない部屋にして下さい。他人が同じ部屋におりWebカメラに写ると試験は開始できませんし、試験中に他人が写ると試験が終了されることもあります。

扉が閉まる部屋で、PCを置いている机の周辺には、カレンダーや本などが無い状態にして下さい。横に本棚があり移動ができない場合は、布で隠すなどの処置を行えば大丈夫です。

外付けのモニターがある場合は、モニターは1枚のみにして下さい。マルチモニターで2枚以上ある場合、PSIの試験システムで、シングルモニターしか接続できないようになっていますが、モニターが複数枚あると試験官からモニターをどかすように指示されます。
モニターの移動が難しい場合は、布などで覆い、カメラに映らないようにしてください。


では次に。定型パターンで試験官が送ってくるチャット内容をご紹介します。

このチャット内容は、定期的に変わっているので、あくまでも2024年12月の内容という前提でご覧下さい。ただ、この2~3年見ている限り文言は変わっていますが、おおよそ問われる内容は一緒であると思われます。


◆挨拶定型文

Hello! I will be observing your test today.

Hello! I will be your check-in specialist today. I am here to confirm your identity and test environment. If you have any questions, or need help, I am available through the the Live Chat Hello! I will be observing your test today.button. Additionally, the support phone numbers associated with your test are available next to the Live Chat button, should you need them.

こんにちは。本日、私はあなたのテストを観察します。

こんにちは。本日、私はあなたのチェックイン担当者です。あなたの身元とテスト環境を確認させていただきます。ご質問やご不明な点がありましたら、ライブチャットボタンからお問い合わせください。また、テストに関連するサポート電話番号は、ライブチャットボタンの横に記載されていますので、必要に応じてご利用ください。


This is your last opportunity to get a laptop charger or use the restroom. Once we begin you will not be allowed to leave the view of the camera outside of your requested breaks.

最後に、ラップトップの充電器を入手するか、トイレに行く機会があります。試験が始まると、休憩時間以外、カメラの視界から離れることはできません。


Your sponsor allows two (2) breaks. To avoid termination, please notify us prior to taking your break by clicking the "Request Break" button in the top banner.

受験者は2回の休憩を許可しています。試験を中断しないように、休憩を取る前に、「休憩リクエスト」ボタンをクリックして事前に通知してください。


That completes our check of your sponsor allowed items. In the next step, to reduce risk of proctor interruption during your test, we will ask to see your testing environment to confirm you are testing in a secure space.

これで、スポンサーが許可したアイテムのチェックは完了です。次のステップでは、試験中の監視員の介入のリスクを減らすために、安全な環境で試験を受けていることを確認するため、試験環境を確認させていただきます。


◆水保有確認

Thank you. Next, please review this list of items your sponsor allows in your testing area: Water in a clear container

ありがとうございます。次に、受験者が試験エリアで許可しているアイテムのリストを確認してください:透明な容器に入った水


If you do not have these items, you may leave the room to get them or tell me in chat that you will not be using them.

これらのアイテムがない場合は、部屋を出て取得するか、チャットでそれらを使用しないことをお知らせください。

こちらは、水を手元に持っていない場合は、取ってくるか、不要な場合は、「no have water」とお伝えください。


For any listed items that you will be using, please show them to the camera and then set them to the side.

使用予定のアイテムについては、カメラに向けて表示してから、横に置いてください。
(これは、水が入った容器をWebカメラに見せてください)


◆環境チェック

Please pan your webcam around the room slowly. Show all walls from floor to ceiling, and your desk or workspace area, including the space below.

ウェブカメラで部屋全体をゆっくりと見渡してください。床から天井までの全ての壁、そしてデスクや作業スペース、その下のスペースも含めて見せてください。


Please show me the floor and ceiling area.
Please show me the desk and underneath of the desk.

床と天井のエリアを見せてください。
デスクとその下も確認させてください。


I need to verify all four corners of the desk. Please get up and show me the left side of both corners of the desk.

デスクの四隅全てを確認する必要があります。立ち上がって、デスクの両端の左側を見せてください。


Please show me the area under the keyboard.
Please show me the area under the desk.
Please show me the floor area under the desk.

キーボードの下のエリアを見せてください。
デスクの下のエリアを見せてください。
デスクの下の床のエリアを見せてください。

※このあたりのチェクは、カメラの画像が不鮮明であると再度要求されますので注意をして下さい。


◆スマートフォンチェック

Please show your mobile phone to the camera.
Thank you. Please set your mobile phone out of reach.

スマホをカメラに向けて見せてください。
ありがとうございます。スマホを手の届かないところに置いてください。

スマートフォンをWebカメラで試験官に見せた後、手の届かないところにスマートフォンを居て再び席に戻ってください。その際両手に何も持ってないことをWebカメラで見せるとよいです。


◆イヤホン・スマートグラスチェック

Earbuds and listening devices are not allowed. Please show clear views of each ear to the camera to confirm they are free of these items.

イヤホンやイヤホンなどの聴取デバイスは禁止されています。カメラに向かって両耳をはっきりと見せて、これらのアイテムがないことを確認してください。

こちらでは、Webカメラに向かって耳を見せてください、


Please show me the both ears.

Smart glasses are not allowed. Please take your glasses off and show all sides of them to the camera for confirmation.

両耳を見せてください。
スマートグラスは禁止されています。眼鏡を外して、全ての面をカメラに向けて確認してください。


Watches and removable wrist gear are not allowed. Please show both sides of your arms and wrists to the camera to confirm they are free of these items.

時計や取り外し可能な腕時計は禁止されています。腕と手首の両側をカメラに向けて、これらのアイテムがないことを確認してください。


◆最終まとめ

Please make sure all doors are closed and no one will be in the room during the exam.

試験中は、全てのドアを閉めて、誰も部屋に入らないようにしてください。


Please make sure all extra electronic devices are turned off during the exam.

試験中は、その他の電子機器を全てオフにしてください。


We have now completed our environment check. You can open this chat for assistance anytime via the chat option in the PSI Bridge toolbar.

環境チェックはこれで完了です。試験中に何かありましたら、PSI Bridgeツールバーのチャットオプションからいつでもご連絡ください。


Please be aware: People entering the test environment may result in session termination; capturing images of test content, to include end of test pages and score information, may also result in session termination. Thank you again for your patience and commitment to this process. When you complete your test, please inform me via chat and I will provide further instructions.

ご注意ください:試験環境に人が入ると、セッションが終了する場合があります。試験内容(試験終了ページやスコア情報を含む)の画像をキャプチャすると、セッションが終了する場合もあります。ご協力ありがとうございます。試験終了時には、チャットでお知らせください。今後の指示をお伝えします。


◆チェック完了

I will now release your test. Good luck!

試験を開始します。頑張ってください!


オンライン試験は、場所や時間に関係無く受験が出来るため大変便利である一方、PSIは英語のみ対応のため、日本人には苦労する側面もあります。

チャットのやりとりは、テンプレート化されていますので、内容を予め把握しておけば、慌てることなく,環境チェックをクリア出来ますので、受験前に是非参考にして下さい。






2024年12月9日月曜日

Nutanix Professional試験の受験方法(2025年度版)

前回は、Nutanixの試験制度(2025年度版) をご紹介しました。

有償でかつパートナー・ユーザーに関係無く受験が可能であるプロフェッショナル試験が、実際受験チャレンジする人が最も多い試験になるかと思います。

今回は、NCAやNCPなどの技術者向け試験を受験する際に必要な物などをお伝えします。


受験方法

受験は、Nutanix UniversityページからPSIのページにアクセスを行います。

https://university.nutanix.com/mycertifications

こちらから、どの試験でも構いません。「SCHEDULE」をクリックします。
(実際の試験予約は、PSIのページで選択するため、こちらのSCHEDULEボタンはどれをクリックしても、同じPSIページにジャンプします。



するとPSIのページにジャンプするのですが、ブラウザのポップアップウィンドウブロックが有効になっている場合、ページが表示されません。ブラウザのポップアップ許可を行います。


PSIのページが表示されたら、「スケジュール」から「新規予約」をクリックします。


ここから受験したい、試験を選択します。
ここでは、NCA6.10を選択してみます。


予約へと進みます。


ここで、受験する試験問題の言語と受験方法を選択します。
Japaneseの言語が選択できるのは、現状NCA 6.5/6.10及びNCP-MCI 6.5/6.10が選択できることを確認しておりますが、その他の試験は、Englishのみの言語選択になると思います。


受験する試験によっても異なりますが、NCP試験を受験できる日本の試験会場は、以下があるようです。受験時期や試験内容によって受験できるセンターが変わる可能性がありますので、あくまでも参考としてください。

大阪市

Osaka-ekimae Test Center
4F Umeda Seiwa Building, 2-6-30, Shibata, Kita-ku, Osaka-Shi, Osaka, JP

兵庫県

Kobe Sannomiya Test Center
9F Shinfuyo Building, 4-2-26, Isobedori, Chu-ku, Kobe-Shi, Hyogo, Kobe, JP

愛知県

Kokusai Center Building Test Center
BF1 Nagoya Kokusai Center Building, 1-47-1 Nagono Nakamura-ku, Aichi, Nagoya, JP

東京都

Takadanobaba Test Center 5F
Meiten Bldg. 5F, 1-26-7, Takadanobaba, Shinjyuku-ku, Tokyo, JP

Ichigaya Test Center
2F Hitachi Gobancho Building, 4-8, Gobancho, Chiyoda-ku, Tokyo, JP

Shinbashi Aviation Building Test Center
Aviation Bldg 2F, 1-18-1 Shinbashi, Minato-ku, Tokyo, JP

Akihabara Showa Dori Guchi Test Center
3F Asakaze Sometsune Building, 55, Kandasakumagashi, Chiyoda-ku, Tokyo, JP

岩手県

Morioka - Saien Test Center
Tokyo-Tochi Bldg. 3F 1-7-22, Saien, Morioka-Shi, Iwate, Morioka, JP

残念ながら、九州・沖縄、北海道には試験センターが無いようですので、オンラインでの受験をお勧めします。

ライブ試験の場合は、環境について確認が行われます。
確認の上、チェックを入れて次に進みます。


次に、名前とメールアドレスが表示されます。当日の試験では,この名前の名称(英語表記であれば英語の名前が記載された公的証明書)が必要となります。


続いて、SMS通知の設定画面が出ます。日本は未対応ですので、「検証をスキップ」をクリックします。


スキップの確認画面が再度表示されますので、「はい - スキップ」をクリックします。


続いて、本人証明の証書を登録します。手元にある場合はこちらで登録をしておくと、当日試験時にWebカメラに向けて証明書を提示する必要が無くなるので、楽に試験を受けることができます。

なお、証書タイプで運転免許証などが選択できますが、現行では、英語の名前表記が記載された証書のみが受け付けられるため「パスポート」が無いと厳しい状況です。

必要な値を入力すると、QRコードが表示され、スマートフォンでQRコードを読み込むことで、スマートフォンのカメラで証書の撮影ができます。

証書が手元にない場合は、「SKIP ID CAPTURE」を選択します。

続いて、受験日時を選択します。


続いて支払い情報を入力します。


バウチャーコードを持っている場合は、クーポン画面にバウチャーコードを入力します。
金額が、ディスカウントされていることを確認し「CONTINUE」をクリックします。


最後に確認画面が表示されます。こちらで、購入をクリックし、予約を完了します。


これで予約は完了です。「完了しました」をクリックし、試験登録を終了します。


リモート試験の場合、当日受験時、同じPSIの画面から、管理タブに行き、予約した試験の開始が可能です。

受験日の変更などを行う場合は、「再予約」から別日程の予約が可能です。


受験のポイント

  1. オンサイトの場合は、試験センターの場所が限られることに注意
  2. オンライン受験時は、英語の名前が記載された公的証明書(パスポート)を用意すること
  3. 試験言語は、英語しか選択できない物もある。(日本語が選択できるのは、NCA/NCP-MCIのみ)

Nutanixのプロフェッショナル試験は、MyNutanixのアカウントを作成(無償)すれば、誰でも受験することができます。事前の必須トレーニングなどはございません。

Nutanixの試験で是非腕試しをしてみて下さい。





2024年12月2日月曜日

Nutanixの資格案内 2024年版

2024年もまもなく終わりを迎えようとしていますが、Nutanixは、会計年度が8月から2025年度となり、それに伴い資格試験も新しくなっています。

今回は、新しい試験や制度についてお知らせしたいと思います。


◆パートナーリセラー向け試験

まずは、Nutanixを販売するSIer/販売店向けの試験です。

Nutanix Certified Sales Representative Nutanix Basics
(通称:NCSR)

Nutanixセールス向けのトレーニングとなります。Nutanix Universityから無償でオンライン受講を行います。各トレーニングセッションの後に簡単なクイズ形式のテストがあります。費用:無償
形態:オンラインのみ
言語:英語のみ


Nutanix Accredited Associate - Infrastructure(通称:NAAI)

Nutanixセールス向けの基礎技術トレーニングです。従来のSizer Associateもこちらのトレーニングに統合されました。費用:無償
形態:オンラインのみ
言語:英語のみ


Nutanix Certified Sales Expert(通称:NCSX)

一定の条件を満たしたパートナーに受験機会が提供されます。基本は招待制となります。形態:オンサイト



一般向けプロフェッショナル試験

Nutanixに触れるすべてのユーザーが受験できる技術向けの資格です。

アソシエイト向け試験
Nutanix Certified Associate (通称:NCA) 

Nutanix入門資格となります。HCIを中心にNutanixの基本的なことが問われる試験内容となります。費用:有償($99)
形態:オンライン or 試験センター
言語:英語/日本語
時間:90分


プロフェッショナル試験

Nutanix Certified Professional Multi Cloud Infrastructure(通称:NCP-MCI)

Nutanixのプロフェッショナル試験の最もベーシックな試験です。従来は、NPPやと呼ばれていた試験です。NutanixのHCI機能を中心に、実務的な内容をが問われる問題が出題されます。費用:有償($199)
形態:オンライン or 試験センター
言語:英語/日本語
時間:120分

Nutanix Certified Professional Unified Storage(通称:NCP-US)

Nutanixのストレージ機能である「FIles」「Objecst」「Volumes」の機能に特化した問題が出題されます。費用:有償($199)
形態:オンライン or 試験センター
言語:英語
時間:120分

Nutanix Certified Professional DataBase(通称:NCP-DB)

Nutanix NDBの機能を中心に、データベースの運用やNDBを使った際のお作法についての出題されます。費用:有償($199)
形態:オンライン or 試験センター
言語:英語

Nutanix Certified Professional End User Computing(通称:NCP-EUC)

Nutanix上でVDIを利用する際のベストプラクティスやVDIなどEUCにおいてNutanixを利用した場合のメリットについて出題されます。費用:有償($199)
形態:オンライン or 試験センター
言語:英語

Nutanix Certified Professional Multi Cloud Infrastructure(通称:NCP-MCA)

マルチクラウドにおけるオートメーション機能を旧Calm機能を使って実現する際に必要な技術について出題されます。費用:有償($199)
形態:オンライン or 試験センター
言語:英語

Nutanix Certified Professional Cloud Integration AWS (通称:NCP-CI-AWS)

NC2環境でAWSを利用した環境を構築する際に必要が技術・ベストプラクティスなどを中心に出題されます。費用:有償($199)
形態:オンライン or 試験センター
言語:英語

Nutanix Certified Professional Cloud Integration Azure(通称:NCP-CI-Azure)

NC2環境でAzureを利用した環境を構築する際に必要が技術・ベストプラクティスなどを中心に出題されます。費用:有償($199)
形態:オンライン or 試験センター
言語:英語


上級プロフェッショナル向け試験

Nutanix Certified Master Multicloud Infrastruture (通称:NCM-MCI) 

NutanixのHCIを利用した実機実技試験です。
ラボ画面で、出題された内容の設定を行います。
費用:有償($299)
形態:オンライン or 試験センター
言語:英語


エキスパート向け試験

Nutanix Certified Expert - Multicloud Infrastructure

一定の条件をクリアしたユーザーが受験できるプロフェッショナル向け試験で最も難しい試験となります。招待制のため、だれでも受験できるわけではありません。費用:無償
形態:個別
言語:英語
制限:60分



◆コンサルティングサービス向け試験

Nutanix Certified Specialist - NCS-Core(通称:NCS-Core)

Foundationを中心にNutanix HCIクラスターの構築に関する問題が出題されます。コンサルパートナーのみ受験が可能です。費用:有償($199)
形態:オンライン or 試験センター
言語:英語

Nutanix Certified Services Proficient
Nutanix Certified Services Advanced

コンサルティング向けの上位資格となります。NCS-Coreを取得したパートナーのみ受験可能。それぞれのNCP試験に合格している必要があります。MCI/DB/MCA/ECUの4つの試験が提供されます。


以上が、資格コースのご紹介でした。

最も技術者として一般的な試験は、NCAやNCPになると思います。
このNCAやNCPは、AOSバージョンに紐付いて試験が提供されます。現在提供されているのは、NCA/NCPともに6.5ですが、2024/12/10から、NCA/NCP 6.10の試験が開始されます。(NCA/NCP-MCIは、日本語試験も提供されます)
併せて、NCA/NCP-MCI 6.5試験は、2024年12月末で終了となります。

NCP-NUSやNCP-DB等の、MCI以外の6.5試験は、継続して提供されます。(2025年に入って順次NCP6.10の問題に切り替わると考えらたれます)







2024年11月4日月曜日

Nutanix CEで、AOS 6.10と20230302.102001でインストールする方法

Nutanix CEは、AOS6.8.1がベースで作られたPhoenixイメージ(ISO)として、提供されています。

10月の初旬に、AOS6.8系のLTS版であるAOS 6.10がリリースされました。Nutanix CEにおいても、LCMを使ったアップデートで、AOS 6.10にアップグレードが可能ですが、AOS6.10に紐付くAHVのバージョンである「20230302.102001」のアップグレードを行おうとしても、LCM側で「Upgrade to AHV <AHV Version> is blocked because we could not identify the hardware type. Refer to LB 15185 for more details.」と表示され、アップデートができません。


CEインストール後、わざわざAOS6.8.1から6.10へのアップグレードも面倒ですので、今回は、CEインストール時から、AOS 6.10及びAHV 20230302.102001のイメージングができるようにする方法をお知らせします。

この手順は、商用のNutanixライセンスをお持ち(Support & Insights Portalにアクセスできる)方の手法となります。
また、予めNutanix CE2.1をダウンロード済みである前提となります。


1.バイナリのダウンロード

まずは、AOS 6.10及び、AHV 20230302.102001のバイナリをSupport & Insights Portalからダウンロードします。ダウンロードバイナリは、LCM版ではありませんので、注意してください。

AOSは、Upgrade/Install のバイナリをダウンロードします。


AHVも、Installer ISOをダウンロードします。


2.Nutanix CEのバイナリをUSBメディアに書き込みます。

皆さんお馴染みのRufusを利用して、CEのバイナリをイメージングします。


3.AOSファイルを分割

予めダウンロードした、AOS 6.10のファイルを4GB以下で分割します。(これは、USBメモリーがFAT32のため、4GBを超えるファイルを保存できないことに由来しています)

今回は、ExpLZH for Windowsを利用してファイルを分割します。(今回は3GBで分割しています)


分割されたファイルを確認し、001と002のファイルをそれぞれ、

拡張子001のファイルを「nutanix_installer_package.tar.p00」
拡張子002のファイルを「nutanix_installer_package.tar.p01」

にファイル名を変更します。
まった、BATファイルは不要ですので削除します。


4.USBメモリに、バイナリを配置

RufusでNutanix CEのISOをイメージングした、USBで、以下のパスを開きます。

AOSの場所
「X:\images\svm」

AHVの場所
「X:\images\hypervisor\kvm」

AOSの場所にある既存のファイルは、削除したうえで、先ほど分割したAOS6.10のバイナリである「「nutanix_installer_package.tar.p00」と「nutanix_installer_package.tar.p01」を配置します。

AHVの場所にある「AHV-DVD-x86_64-el8.nutanix.20230302.101026.iso.iso」も削除し、「AHV-DVD-x86_64-el8.nutanix.20230302.102001.iso」のファイルをフォルダに配置します。(ファイル名を元のファイル名にそろえる必要はありません)


これで、完成です。


実際に、ハードウェアでUSBメモリーからブートすると、以下のようにAOS 6.10及びAHVが「20230302.102001」になっていることがわかります。


このままCEのインストールを行うと、AOS 6.10+AHV20230302.102001の環境でイメージングが可能となります。





2024年9月16日月曜日

Nutanix CE 2.1(AOS 6.8.1)を稼動させる自宅環境を整備する(その6)

前回までに、Nutanix CEをインストールする準備ができました。

ここからは実際にインストールを行ってい期待と思います。

まずは、前回作成したUSBメモリーをサーバーに接続し、電源を投入します。

BIOSでNECのロゴマークが表示されたら、F10キーを押し、ブートメニューを表示させます。


そこから、接続したUSBメモリーを選択し、インストーラーを起動します。

起動にはしばらく時間がかかりますので、20~30分程度待ちましょう。


インスーラーが起動したら、各メディアの設定を確認します。


HDDは、ストレージのキャパシティになりますので「D」
SSD 256GBは、ハイパーバイザーとCVMの起動領域専用となりますので「H」
SSD 2TBは、CVMのメタデーター領域とホットデーターのキャパシティ領域となりますので「C」を選択します。

あとは、IPアドレスを設定します。Host IPとCMV IPは、必ず同一のセグ目とである必要があります。そのため、サブネットマスクは、1つしか入力する枠がありません。

Next Pageを押すと、EULAが表示されます。キーボードの「Page Down」を押すと早くスクロールできます。
I accept ~にチェックを入れ(スペースキーを押すとチェックが入ります)、Startを押します。


およそ10~15分ぐらいでインストールは終わると思います。(環境によります)

インストール後は、Yを入力し、インストール用のUSBメモリーを取り外してください。


再起動後は、AHVが自動起動します。見た目上はインストールが終わっているように思えるのですが、裏でCVMの構築・設定動作が始まりますので、再起動した後は15分ぐらいそのまま、待っておくのが良いと思います。

15分後、TeraTermなどのSSHに接続できるソフトウェアで、CVMに接続します。

接続するユーザー名は、「nutanix」パスワードは「nutanix/4u」です。(デフォルトのユーザーとパスワードです)

もし、接続ができない場合、IPアドレスが間違っていないかと10GにNICが搭載されている場合10NICだけがアップリンクに設定されることもありますので、複数NICある場合は、NICのカード毎にケーブルを差し替えて接続を試してみて下さい。

接続が完了したら、クラスターの作成を行います。

1ノードクラスターの場合

cluster -s <CVMのIP> ¥
--cluster_external_ip <ClusterVIPのIP> \
--cluster_name CE-CLUSTER01 \
--dns_servers 8.8.8.8(DNSサーバーのIP) \
--container_name STORAGE01(ストレージコンテナ名) \
--ntp_servers 210.173.160.27(NTPサーバのIP) \
--redundancy_factor=1 \
create


3ノード以上のクラスターの場合

cluster -s <CVM IP 1台目>,<CVM IP 2台目>,<CVM IP 3台目> \
--cluster_external_ip 192.168.53.140 \
--cluster_name CE-CLUSTER011 \
--dns_servers 8.8.8.8 \
--container_name STORAGE01 (ストレージコンテナ名) \
--ntp_servers 210.173.160.27 (NTPサーバのIP) \
--skip_discovery \
create

3ノード以上の場合、IPv6リンクローカルIPアドレスで、CVMを探しに行くのですが、「--skip_discovery」でIP4アドレスで直接クラスターを組みに行く動作に変わります。


ストレージコンテナの名称やClusterVIPのパラメーターは、必須ではありませんが、最初から入れておくと便利です。

DNSのIPアドレスは、必ず生エビ起臥できる環境を用意しましょう。Nutanix CEは、インターネット上のMyNutanixのアカウントでアクティベーションを行いますので、併せてインターネットに接続できる状態を用意しておきましょう。


コマンド事項後に「Success !」が出れば、クラスター作成は完了です。

ブラウザで、ClusterVIPのIPアドレスまたは、CVMのIPアドレスにアクセスします。

ログイン画面が表示されたら、ユーザー名に「admin」、パスワードに「Nutanix/4u」を入力します。


パスワードの変更画面が表示されます。パスワードに設定できる条件がかなり厳しく、以下の条件を満たす必要があります。

  • 少なくとも8文字を含む
  • 少なくとも1つの小文字を含む
  • 少なくとも1つの大文字を含む
  • 少なくとも1桁の数字を含む
  • 少なくとも 1 つの特殊文字(記号)を含む
  • 以前のパスワードと少なくとも 4 文字異なる
  • 直近5回のパスワードと同じではない
  • 連続する2文字以上が同じにならない
  • 大文字、小文字、数字、特殊文字の 4 つの文字クラスのうち少なくとも 4 つを含む
  • 単純な単語や辞書に載っている単語ではない

  • この条件に合致するパスワードを入力します。

    再度ログインすると、MyNutanixのアカウントを入力する画面が表示されますので、入力を行います。


    これで、Prism Element画面が表示されれば、Nutanixクラスターの作成は完了です。


    Nutanix CEの環境を用意するには、多少の投資が必要にはなりますが、商用版とほぼ同等の機能を利用できるのは、魅力的な所だと思います。

    CE自体は、入れることにコツが多少必要ですが、多くはディスクバス周りなので、ここは、純粋にHBAのパススルーできる物を利用し、SATAを利用するとトラブルなくインストールまで完了することが多いようです。










    2024年9月1日日曜日

    Nutanix CE 2.1(AOS 6.8.1)を稼動させる自宅環境を整備する(その5)

    ここまで、ハードウェアの環境は揃いましたので、次は、Nutanixを入れるバイナリを用意しましょう。

    まずは、https://my.nutanix.com/ にアクセスします。
    MyNutanixのアカウントを持っていない場合、Sign up nowから、アカウントを作成します。

    登録に際はGMailなどのフリーのメールアドレスではなく、独自ドメインのメールアドレスが必要となります。また拡張メールアドレス(xyz+1234のようなもの)は、利用できません。

    登録が完了すると、以下のようなメールが、登録したメールアドレス宛に送られますので、このメールの「Confirm email」でアカウントの有効化を行います。


    アカウントがアクティベーションされたら、MyNutanixアカウントでログインします。

    ログインが完了すると、以下のようなメニューが表示されますので、下側までスクロールし、「Community Edition」の「Activate」ボタンをクリックします。


    すると、Community Editionの登録画面が表示されます。こちらもで再度、必要な情報を登録します。

    メールアドレスを入れると、必要な情報を追加で入力します。


    登録が完了すると、メールが届くのでその指示に従いなさいと言うコメントがありますが、私が確認する限り、メールが届くのに15分ぐらい待ちます。

    メールが届くのを待たず、もう一度 https://my.nutanix.com/ にログインしてもらうと、Community  Editionのところが、「Launch」に変わっていると思います。


    するとCEのバイナリダウンロードページが開きます。


    ダウンロードするバイナリですが、Windows OSをゲストで利用する場合、VirtIO Driverが必要になりますので、併せてダウンロードしておきましょう。


    ダウロードが完了したら、USBメモリーにNutanix CEのインストーラーを入れます。

    インストーラーのUSBを作成するために、ここでは「rufus」を利用します。
    https://rufus.ie/ja/


    これで、インストーラーのUSBが完成しました。

    次回は、いよいよCEのインストールに入りたいとおもいます。