Nutanix CEは、AOS6.8.1がベースで作られたPhoenixイメージ(ISO)として、提供されています。
10月の初旬に、AOS6.8系のLTS版であるAOS 6.10がリリースされました。Nutanix CEにおいても、LCMを使ったアップデートで、AOS 6.10にアップグレードが可能ですが、AOS6.10に紐付くAHVのバージョンである「20230302.102001」のアップグレードを行おうとしても、LCM側で「Upgrade to AHV <AHV Version> is blocked because we could not identify the hardware type. Refer to LB 15185 for more details.」と表示され、アップデートができません。
CEインストール後、わざわざAOS6.8.1から6.10へのアップグレードも面倒ですので、今回は、CEインストール時から、AOS 6.10及びAHV 20230302.102001のイメージングができるようにする方法をお知らせします。
この手順は、商用のNutanixライセンスをお持ち(Support & Insights Portalにアクセスできる)方の手法となります。
また、予めNutanix CE2.1をダウンロード済みである前提となります。
1.バイナリのダウンロード
まずは、AOS 6.10及び、AHV 20230302.102001のバイナリをSupport & Insights Portalからダウンロードします。ダウンロードバイナリは、LCM版ではありませんので、注意してください。
AOSは、Upgrade/Install のバイナリをダウンロードします。
AHVも、Installer ISOをダウンロードします。
2.Nutanix CEのバイナリをUSBメディアに書き込みます。
皆さんお馴染みのRufusを利用して、CEのバイナリをイメージングします。
3.AOSファイルを分割
予めダウンロードした、AOS 6.10のファイルを4GB以下で分割します。(これは、USBメモリーがFAT32のため、4GBを超えるファイルを保存できないことに由来しています)
今回は、ExpLZH for Windowsを利用してファイルを分割します。(今回は3GBで分割しています)
分割されたファイルを確認し、001と002のファイルをそれぞれ、
拡張子001のファイルを「nutanix_installer_package.tar.p00」
拡張子002のファイルを「nutanix_installer_package.tar.p01」
にファイル名を変更します。
まった、BATファイルは不要ですので削除します。
4.USBメモリに、バイナリを配置
RufusでNutanix CEのISOをイメージングした、USBで、以下のパスを開きます。
AOSの場所
「X:\images\svm」
AHVの場所
「X:\images\hypervisor\kvm」
AOSの場所にある既存のファイルは、削除したうえで、先ほど分割したAOS6.10のバイナリである「「nutanix_installer_package.tar.p00」と「nutanix_installer_package.tar.p01」を配置します。
AHVの場所にある「AHV-DVD-x86_64-el8.nutanix.20230302.101026.iso.iso」も削除し、「AHV-DVD-x86_64-el8.nutanix.20230302.102001.iso」のファイルをフォルダに配置します。(ファイル名を元のファイル名にそろえる必要はありません)
これで、完成です。
実際に、ハードウェアでUSBメモリーからブートすると、以下のようにAOS 6.10及びAHVが「20230302.102001」になっていることがわかります。
このままCEのインストールを行うと、AOS 6.10+AHV20230302.102001の環境でイメージングが可能となります。
こんにちは。有益な情報いつもありがとうございます。
返信削除ESXi NestedなNutanixを構築されている方向けになりますが、以下手順でブート可能なISOも作成/インストールすることができました。
1. 上記手順で、CE6.8 ISOからファイルを作業用フォルダにコピーする
2. 上記手順通り、作業用フォルダ内の所定の場所に分割したtarとISOを配置する
3. Linux環境にて以下コマンドを実行
※私はWSLなUbuntuで実行したため、genisoimageを利用していますが、RHEL系ならmkisofsで同じことができると思います。
cd /mnt/"作業用フォルダフルパス"
genisoimage -o ../nutanix-ce-pre6.10.iso -R -J -T -V PHOENIX -b boot/isolinux/isolinux.bin -no-emul-boot -boot-load-size 4 -boot-info-table .
WSL環境ですと、/mnt/配下にWindowsドライブがマウントされる仕様です。環境に合わせて読み替えてください。
-oで指定するファイル名は任意でOKです。
-Vで指定するラベル名はPHOENIXでないとダメなようでした。