2019年8月8日木曜日

AOS5.11を紹介(その3) コンピュート専用ノードの誕生

Nutanixは、ストレージとコンピュートノードのセットになったノードが一般的ですが、容量だけ増やすこのことの出来るストレージ専用ノードの2つがラインナップされています。さらにAOS5.11から、コンピュートだけを追加するコンピュート専用ノードがリリースされました。コンピュート専用ノードは、Nutanixのドキュメント上では「CO」(Compute Only)として記載されていることがありますので、COという表現を見たらコンピュート専用ノードのことと思い出してください。

さて、このコンピュート専用ノードは、読んで字のごとくストレージ機能を提供しない演算処理だけのノードとなります。
ディスク容量はそこまで必要ないけれども、CPUやメモリーを多く消費するワークロードにおいては、このコンピュート専用ノード重宝する物だと思います。

このコンピュート専用ノードを既存クラスターに追加するためにはいくつかの制限事項があります。ではその制限事項を確認しておきましょう。

<構成の注意点>
  • Nutanixクラスターは少なくとも4ノードの通常ノードで構成されたされている必要があります。
  • クラスタ内のコンピュート専用ノードとハイパーコンバージドノード(通常のノード)の比率は、
    「1 コンピュート専用ノード:2 ハイパーコンバージド」
    である必要があります。
  • クラスタ内のすべてのハイパーコンバージドノードは、オールフラッシュノードである必要があります。
  • ハイパーコンバージドノード上のCVMに割り当てられるvCPUの数は、クラスター内のすべてのコンピュート専用ノードで利用可能なコアの総数以上である必要があります。(つまりコンピュートノードが8コアの場合、CVMのvCPUコアも8コア以上にする必要がある)
  • すべてのハイパーコンバージドノードに割り当てられたNIC帯域幅の合計は、クラスター内のすべての計算専用ノードに割り当てられた合計NIC帯域幅の2倍である必要があります。(コンピュートノードが10GbpsのNICで通信する場合、ハイパーコンバージドノードのネットワークは20Gbps以上、つまり25Gネットワークが必要となります)
  • コンピュート専用ノードのAHVのみ対応します。AHVのバージョンは、クラスター内の他ノードと同じである必要があります。
  • コンピュート専用ノードを作成するためには、Foundationであらかじめコンピュート専用ノードでイメージングする必要があります。 

<機能上の注意点>
  • ホストブートディスク(M.2 or BOSS)の交換(PrismUIからの操作)
  • ネットワークセグメンテーション
  • AOS5.11からのサポート

<サポートされているハードウェア>
  • NXシリーズ
  • Dell XC Core
  • Cisco UCS

構成の制限ざっと見る限り、え???みたいな制限がかなりあります...。
(普通のハイパーコンバージドノードを買う方がきっと安くなる気がします)

なお、コンピュートノードは、闇雲に好きなサーバーを追加するわけでは無く、Nutanixのコンパチビリティが通ったモデルだけがサポータブルであることが、サポートされているハードウェアの一覧から分かります。

では、このコンピュートノードの作り方とノードの追加方法をお知らせします。

まずコンピュートノードの追加方法です。
コンピュートノードは、Foundationツール(Foundation VM)を利用して、CVMの存在しないコンピュート専用ノードでイメージングする必要があります。
しかし、Foundation4.4.1では、このコンピュート専用のメニューは表示されません。このモードを表示するためには、FoundationVMで以下の設定を入れる必要があります。

FounadtionVMで以下のファイルを作成します。
vi /home/nutanix/foundation/config/features.json

以下の内容を記載し、保存してviを終了します
{"compute_only": true}

Foundationサービスを再起動します。
/home/nutanix/foundation/bin/foundation_service restart

これで、FoundationのノードDiscovery画面の右上メニューで、「Add Compute-only Node」が表示されるようになります。

イメージングが完了したノードは、既存クラスターのPrism画面から、Expand Clusterの画面を利用してノード拡張を行います。
ただし、CVMが存在しないノードのためNode Discoveryによる自動的なノードの検出は出来ません。 そのため、Manual Host Discoveryから、AHVのIPアドレスを入れてノードを手動で検出させた後、Expand Cluster機能でノードを追加する流れとなります。

HCIは本来、ストレージとコンピュートノードが一体化することでハイパフォーマンスと利便性を提供する物であり、コンピュートノードだけの追加となると、HCIの意味合いが薄まる感じもしますが、ユーザーのニーズに合わせて提供された機能であると思います。









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