2019年8月6日火曜日

AOS5.11を紹介(その1) アップリンクチーミングモード変更GUI機能を紹介

ついに2019/6/8、待ちに待ったAOS5.11がリリースされました。
このブログもAOS5.11を待っており昨年から更新が出来ておらず、奇しくも今年1発目の投稿となります。(これから巻き返せればと思います...)

さて、AOS5.11にはたくさんの機能が盛り込まれているのですが、その中の1つであるbr0のアップリンク構成変更のGUI化について紹介します。

AHVにおける操作性が悪いところの1つが、アップリンクNICのチーミングモードの設定現行でした。AHVで構成されたNutanixクラスターは、初期出荷時にAcrive/Backupモードでチーミングモードが設定されています。Nutanixの推奨チーミングモードはこのActive/Backupモードとなりますが、より多くのトラフィックを処理するために状況によってはLAG(Link Aggregation)を利用する事もあるかと思います。
AHVにおいてアップリンクのチーミングモードを変更するためには、「manage_ovs」コマンドをCVM上で実行する必要があるのですが、パラメーターが複雑であったり、状況によってはAHVホスト側で直接「ovs-vcsctl」を実行する必要があるなど、あまりユーザーフレンドリーではありませんでした。

しかし、AOS5.11からこのアップリンクモードの変更がPrism Elementから出来るようになりました!(個人的には待望の機能1つ)

では早速、使い方をご紹介します。
まず、Prism Element画面から「Network」を選択します。

続いて、現在のアップリンクに属しいているNICを確認します。
各ホストのホスト名称をクリックします。

この状態では、アップリンクNICに1Gと10Gが混在しています。


この状況はAHVで稼動する場合において推奨されない構成となります。
その理由は、10G/1G混在時に1GNICがリンクアップすると、10GNICを利用していても、速度がすべて1Gに統一されてしまうからです。1Gを明示的に利用しない場合はこのような事故は防げるかと思いますが、接続間違いが起きてもトラブルがおきないようアップリンクの構成から1GNICをはずすことが推奨とされています。 なお「0G」というNICもアップリンクに存在(表示)されていますが、こちらはDELL XCで構成されている場合、iDRACとの通信用の内部NICが表示されているためです。このNICは、本来アップリンクに存在してはいけない(Foundationを行った場合、自動的にこのNICは、アップリンクの対象から外されます)のでこちらも除外したいと思います。

では、早速アップリンクモードの変更を行いたいと思います。
先程のネットワーク画面の右上にある「+アップリンク設定」をクリックします。

ここでアップリンクのモードを変更できます。
今回は、Active/Backupのまま、1GNICをアップリンクの対象から外してみます。

アップリンクモードは「アクティブ-バックアップ」を選択し、NICの設定で、「Select All 10G NICs」を選択した後「保存」をクリックします。

設定はこれだけです。

実際に設定反映をしてみると、Taskにはホストをメンテナンスモードにし、再起動していることが分かります。アップリンクモードの変更は仮想マシンの通信停止に陥る可能性もあるため、ホストを1台ずつメンテナンスモードにし、仮想マシンをライブマイグレーションされた後、チーミングモードが変更されるという仕組みす。この作業がホスト分だけ1つずつローリングで設定される仕組みとなります。(この仕組みから、N+1で構成されていない環境ではこの設定は利用できません)

設定変更はノード数にもよりますが1ノードあたりだいたい5〜7分程度ではないかと思います。設定が完了すると、ちゃんとアップリンクNICが10Gだけになっていることが分かります。

今までのコマンドとの戦いも無く、マウス数クリックだけで変更できるのは、大変便利です。

次回はまた別のAOS5.11の機能をご紹介できればと思います。





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