2018年12月24日月曜日

Nutanixの様々な自動通知機能を紹介

この記事はNutanix Advent Calendar(1枚目) 2018/12/24の記事です

Nutanixには、障害通知などを通知する機能を標準で搭載しています。
また、リモートサポートを迅速に行う機能も搭載されています。
今まで各機能紹介や名称は、時折簡単に紹介をしておりましたが、今一歩深くご紹介をしたことがありませんでしたので、今回はこれら機能について紹介いたします。

まず、Nutanixには2つの通知機能があります。

Pulse

パルスと読みます。Nutanix Pulseは、診断システム(NCC)のデータをNutanixサポートチームに提供します。Pulseは、システムのパフォーマンスに影響を与えることないように設計されており、自動的にこの情報を収集します。(オフにすることもできます)
Pulseは、Nutanixクラスタの正常性と状態を監視するために必要な基本的なシステムレベルの情報のみを共有します。IPアドレスや各種アカウント情報は、送信されません。
送られた情報をもとに、サポートが対応するため、サポート連絡時にAOSのバージョンやハイパーバイザーのバージョンなどを毎回ヒアリングされることなく、そのままサポート業務に入ることができるため、迅速なサポートを受けるためにも一役を買っています。

Pulseの設定画面
(Pulse自信をオフにすることも可能ですし、送信する情報を制限することも可能)



Alert

アラートはNutanixにイベントの種類、問題イベントの説明(たとえば、電源切断)を識別するいくつかの変数を含むアラートイベントの基本情報を送信します。アラートには、クラスターID、NOS / AOSのバージョン、およびコントローラーVMのIPアドレスも送信されます。
なお、AlertをNutanixサポートに送信する設定をした際、重要なエラーに関してはNutanixから自動的にCase(サポートインシデント)が発行され、サポートから連絡が来る仕組みになっております。

Alertの設定画面
(アラート情報をNutanixサポートには送らず、自社のみにメールで通知させることも可能)



ドキュメントによっては、Pulseが障害情報を通知するものと記載されているものがありますが、実際には、Pulseは統計・環境情報しか送信されず、実際の障害等が発生した際の通知は、Alertの設定をしておかなければなりません。

また、Nutanixの障害時に迅速な対応をするために、Nutanixサポートが遠隔操作をするための機能があります。

RemoteSupport

Nutanixのサポートが直接CVMにアクセスできるようにするための機能です。
通常は無効になっており、ユーザー側で有効にしない限り自動的に有効になることはない。なお、有効にした場合、有効期限時間を設定する必要があり、その期限を過ぎると自動的にRemoteSupport機能はオフとなります。

RemoteSupportにおいては、日本ではWebEXを利用したメンテナンスを行う方法が多くこのRemoteSupport機能は利用されている話をあまり聞きませんが、機能としては実装済みであり、日本国内であってももちろん利用可能です。
また、セキュリティに配慮し、ユーザー側でオンにしないと有効にならず、自動的にオフになるというところは、ユーザーのセキュリティ意識に配慮された設計と考えられます。

では、これらの通信環境について見ていきましょう。
まず、PulseもAlertも原則CVMがインターネットに接続されている必要があります。

では、各機能におけるNutanixへの通信を見ていきます。

この図を見るとわかる通り、まずCVMがインターネットに接続されていることが前提となります。インターネットに接続できない場合は、AlertとPulse機能は、SMTPサーバーを指定することにより、サポート情報を送付することができます。

SMTPサーバーの設定
(SMTPの通信モードはPlainのほかにSTARTTLSとSSLに対応)


ここで1つ注意事項があります。
insightsは、HTTPSの通信のため、UTMやFirewallからは、443/TCPの解放だけで構いませんが、nsc01とnsc02の通信は、80/TCPと記載がありますが、これはHTTP通信ではなく、SSH通信となります。
そのため、UTMやFirewallで、80/TCPや8443/TCPを開放することが必要ですが、WebフィルターやIPS機能などが有効になっていると、SSH通信をブロックされる可能性があります。そのため、UTM装置がインターネット接続の間に設置されている場合は、このnsc01とnsc02の通信に関しては、WebフィルターやIPS機能をオフにしておくことが重要です。

接続される先はわずか3サイトだけで完了しますので、Firewall等のゲートウェイ装置の設定変更箇所はわずかではありますが、Nutanix設置後は忘れずに、PulseやAlertの設定と通信確立ができているかを確認しましょう。

PulseやAlertの詳細は以下の情報が参考になるかと思います。
(Support Portalにアクセスできる環境が必要です)

Nutanix Support Services: Pulse and Alerts
https://portal.nutanix.com/kb/2595

Information collected by Pulse.
https://portal.nutanix.com/kb/2232

Which Alerts Automatically Generate a Support Case with Nutanix Support?
https://portal.nutanix.com/kb/1959


クリスマスまであと1日、明日も私が担当です...。


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