2026年7月28日火曜日

AOS 7.6で実装された画面コンソールのコピー&ペーストについて

Prism Central 7.6とAHV 11.2以降で画面コンソールへのコピー&ペーストができるようになりました。

今回はこの機能の紹介と注意点を紹介いたします。

まず、Prism Centralから仮想マシンコンソールを開くと上部に「Paste to Console」というボタンが増えていることがわかります。


このボタンが、操作端末から仮想マシンへのクリップボードコピーになります。

このコピー&ペーストは、適用できるのが「テキスト」のみとなります。ファイルや画像などは、コンソールへ送ることができません。

画像など送れないものをクリップボードに入れた場合は、「Paste to Console」ボタンがDisable状態になり、コンソールに送ることができない状態になります。


実際にテキストを送ってみましょう。

今回は、操作元PCのメモ帳で以下の文字列を送ってみたいと思います。


Paste to Consoleをクリックすると、コンソール画面上に文字列を送っている情報が表示されます。この画面を見てお察しですが、どうもキーボードエミュレーションで文字列と同じキーを1文字ずつ入力しているように見受けられます。


では、コピーされた後の文字を見てみましょう。


キーボードエミュレーションで、キーを1文字ずつ入力することでコンソールに情報を送っているため、アルファベットは正常に送られていますが、日本語の情報や絵文字は、キーボードのキーだけでは入力ができないためすべてスキップされています。

また、注目してほしいことは、記号部分です。

コピー元は「 #$%:;* 」であったにもかかわらず
コピー先は「 #$%+;( 」と一部の記号が異なって入力されていることがわかります。

これは、キーボードエミュレーション時におけるキーボードレイアウトの違いが影響しています。このゲストOSは、Windows Server 2025で、109キーボードとして設定されています。

一方で、コンソール画面の右上を見てもらうと「Keyboard Layout」設定があり、こちらが「English (US)」 になっています。すなわち、101/104キーボードレイアウトになっていることがわります。そのためキーボードレイアウトが異なっていることから、一部の記号が正常に送れていないことがわかります。


ただ、キーボードレイアウトには、現行106/109キーボード(すなわち日本語レイアウト)が、搭載されていません...。



日本語の対応は、今後のバージョンで期待ということになりますが、デフォルトのEnglish(en-us)を利用する場合、記号を送る場合、注意が必要です。(特にパスワードで記号を使っている場合などは、注意して下さい)





 

AOS 7.6以降のライセンス未適用クラスターの挙動について

AOS 7.6以降、ライセンスが適用されていないクラスターに対する挙動が変わりました。

従来まで、Foundaionでイメージングを行ったのち、Prism Centralからポートフォリオ2.0ライセンスを適用しない状態であっても、Prism Elmentからの操作が可能になっていました。この仕様がAOS7.6以降異なります。


ライセンス未適用60日経過

  • Nutanix Insightsは使用できません。
  • クラスターを拡張することはできません。
  • 新しいストレージコンテナを作成したり、既存のストレージコンテナの設定を更新したりすることはできません。
  • 各ストレージコンテナは、クラスタ内の残りの空き領域を均等に分配され、この分配量を超えることはできません。

ライセンス未適用90日経過

  • Prism Elementにログインできません。
  • Prism CentralのWebコンソールでは、クラスタページにアクセスできません。
    このページにアクセスすると、ライセンス更新ページにリダイレクトされます。
  • AOSソフトウェアのバージョンアップはできません。
  • セキュリティパッチを適用できません。


ちゃんとライセンスを買っているから大丈夫!と思っている方は、ご心配ないかもしれませんが、NXクラスターを利用している方は1点注意をしてください。

NXモデルについては、従来のLODモデルの背景から、ノードをイメージングした時点からCBL時代のStarterライセンスが自動適用される仕様になっていました。そのため、Portfolio 2.0ライセンスを保有しておきながらも、Prism Centralからライセンスを適用しないまま利用しているユーザーを時々見受けます。

このCBLライセンスは、レガシーポートフォリオと言われており、サポートが終了しライセンスの更新も終了(既存保持ユーザはポートフォリオ2.0へコンバージョンを行い継続利用可能)となったことから、AOS 7.6以降にアップグレードをした場合、レガシーポートフォリオライセンスが適用されているクラスターは、NoLicense状態になります。

▼NXモデルでイメージング直後のライセンス状況(AOS 6.10の場合)


▼AOS 7.6にアップグレードしたNXクラスタ(LOD/CBLライセンス適用時)


ProLiant DL for Nutanix or ProLiant DXないしは、DELL XC CoreやCisco UCSのようなサードパーティープラットフォームは最初からライセンス未適用時は、NO Licenseになるため、ライセンスが適用されていないことに気づきますが、NXモデルは、デフォルトでレガシー来世寸が適用されているため、ポートフォリオライセンス2.0が未適用な場合、アップグレードすることにより、上記のような運用制限が入る可能性がありますので、注意が必要です。



 

AOS 7.6リリースによる新機能と仕様変更について

AOS 7.6が、2026/7/27にリリースされました。

今回のAOS 7.6については、従来機能に比べ様々仕様変更が入っていおります。今後AOS 7.6へアップグレードする方のために、今回アップデートの内容をピックアップしてご紹介いたします。

1ノードあたりの最大容量数の変更(24時間のRPO対応)

  • オーフラッシュNVMe:307TB
  • ハイブリッド:270TB

AHV利用の2ノードクラスターを3ノードへの拡張サポート
従来まで、1ノード及び2ノードのクラスターを活性のまま3ノードへの拡張がサポートされていませんでしたが、今回のアップデートでサポートされました。

1ノード障害+1ディスク障害の対応範囲拡張

従来クラスター構築時の3ノードのみで適用可能だった、1ノードの障害と他のノードのディスク同時障害への対応が、拡張され、3ノードからクラスターの最大ノード数までのwサポートするようになりました。

CVMのBashシェルの段階廃止

従来よりCVMのBashシェル廃止の実装が進んでおりますが、AOS 7.6では、adminユーザに対して、BashシェルではなくNuService Modeといわれる独自シェルが実行されるようになりました。本バージョンでは、nutanixユーザーは、Bashシェルを継続利用できますが、将来のバージョンで廃止される予定です。

実際にCVMにSSHで接続した画面


シェル自体は、adminユーザのシェルが「/usr/local/nutanix/secure/bin/shim」が実行されていることがわかります。CVMのシェルを開きタブキーをクリックすると、以下のコマンドが出てきます。clusterコマンドやacliもこちらから実行ができるようです。


外部ストレージ機能として、PureStorageの変更ブロックの管理方法変更
昨年機能実装された外部ストレージの対応として、PureStorageがサポートされました。こちら機能実装の都合で、1仮想ディスクに対してデータを管理するLUNと変更データを管理するLUNの2つのLUNが1仮想ディスクに対してストレージ側に作成される仕様でしたが、今回のアップデートで、変更ブロック管理用のLUN(CBT用LUN)が不要になったことで、作成できる仮想ディスクの最大数が従来の最大2倍まで増えました。こちらは、AOS 7.6+Purity 6.11.7以降でサポートされます。

混合メディアのノード拡張ブロック機能

SSD+HDDのクラスターに、オールNVMeノードの追加など、サポートされないメディア形式のノードを拡張できないように事前チェックされるようになりました。


AOS 6.7以降の仮想マシンをライブ移行サポート
AOS 6.7(vTPMを必要とする場合は、6.8)以降の移行元環境から、AOS 7.6の新しいNutanixクラスターに、移行元から移行先への一方方向のクロスクラスターライブマイグレーションがサポートされます。


Prism Centralの画面コンソールでのコピー&ペースト
従来より要望の多い機能でしたが、AOS7.6+AHV 11.2以降の攻勢でサポートされるようになりました。

ディザスタリカバリ機能の強化

  • 制的付与IPのNICでデフォルトゲートウェイとDNSのIPが付与できるようになりました
  • MST構成における、DRデプロイのRUnBookが可能になりました
  • リカバリポイント管理のUI工場
  • 複数のMSTインスタンスの展開をサポート

Prism Centralの同時ログイン数セッション数の増加
  • X-Small or Small ・・・ 10セッション
  • Large ・・・ 25セッション
  • X-Large ・・・ 50セッション


プロジェクト機能のリリース
マルチテナントを実装する上でのワークロードとアクセス制限分離機能が実装されました。
Prism Central 7.6以降、すべてのエンティティに対してプロジェクトに属すことが必須となりました。前バージョンからの以降の場合、自動的にデフォルトプロジェクトに属す形に自動移行されます。

CDROMドライブなしで、NGTを直接構成可能
AOS 7.6以降およびNGTバージョン4.5以降がインストールされている仮想マシンの場合、CDROMドライブを必要とせず、NGTのアップグレードが可能です

AHVホストへの外部SSHアクセスはデフォルトで無効
AHVホストへの接続はコンソール直接か、CVM経由でのアクセスになります。


メモリー利用量表示の可視化
AHV 11.2+Prism Central 7.6以降、ゲストVMのメモリー使用量とバルーニングされたもメモリー消費を分離して表示できるようになりました。


ライセンス未適用環境の制限

従来、Foundation後ライセンス未適用な状態であっても、PrismElementの操作が可能でしたが、操作制限が適用されます。詳細は、別の機会に紹介させていただきますが、ライセンスを未適用のまま利用されていた場合は注意が必要です。


今回のバージョンアップは、個人的には例年よりもユーザー側にいろいろと影響が大きい(利便性や運用の変更含め)ところが多いともいます。アップグレード前には、是非リリースノートを確認の上アップデートを行ってください。


AOS 7.5のリリースノート
https://portal.nutanix.com/page/documents/details?targetId=Release-Notes-AOS-v7_6:Release-Notes-AOS-v7_6

AHV11.2のリリースノート
https://portal.nutanix.com/page/documents/details?targetId=Release-Notes-AHV-v11_2:Release-Notes-AHV-v11_2

Prism Central 7.6リリースノート
https://portal.nutanix.com/page/documents/details?targetId=Release-Notes-Prism-Central-vpc_7_6:Release-Notes-Prism-Central-vpc_7_6





2026年5月4日月曜日

Prismのパスワード履歴の消去方法

Prism ElementやPrism Centralのadminユーザは、60日でパスワードの有効期限が切れるようにデフォルトで設定されています。期限後には、当然ながらパスワードを変更しなければいけませんが、同じパスワードがそのまま設定ができないようになっています。

設定するパスワードには以下の条件があります。

  1. 少なくとも8文字以上
  2. 少なくとも1つの小文字
  3. 少なくとも1文字の大文字
  4. 少なくとも1つの数字
  5. 少なくとも1人の特殊キャラクター(記号)
  6. 以前のパスワードと少なくとも4文字異なる
  7. 過去10件のパスワードに含まれていないこと


過去10件の履歴を保持されているため、同じパスワードが利用できないという事情が発生します。サードパーティー製品との接続なので、パスワードを継続して同じものをどうしても利用したい場合(可能な限り、サードパーティ連携やそれ用のアカウントを個別で作成されることをお勧めします)、パスワードを違うものに10回変更したうえで、元のパスワードに戻すのは、なかなか手間のかかる話です。

今回は、nutanixユーザのパスワード履歴の削除方法について、ご紹介します。

CVM(PrismCentralのadminユーザーのパスワード履歴を削除したい場合は、PCVM)に接続します。

パスワード履歴を削除します。

allssh sudo rm /etc/security/opasswd && allssh sudo touch /etc/security/opasswd

続いて、パスワードを変更します。

ncli user reset-password user-name=admin password=XXXXXXX


また、adminユーザーのパスワード変更期限を変更する方法もご紹介しておきます。

sudo chage -M <最大有効期限日数> admin


なるべく、パスワードの使いまわしなどは避けるべきかと思いますが、運用上どうしても同じパスワードの継続利用が必要な場合、定期的なパスワード変更ができない場合における対処方法をご紹介させていただきました。


(参考)
KB4960:How to delete the password history of the Prism admin user

Logging Into Prism Central







 

2026年4月25日土曜日

Nutanix Moveで移行できないパターンの紹介

他のハイパーバイザーなどの環境からNutanix AHV環境に移行するケースはかなり増えているかと思います。仮想マシンの移行には、Nutanix Moveで簡単に移行できますという話しは、過去に多々紹介してきた背景もありますし、メーカやIT系の記事でもよく目にします。

しかし、仮想マシンの移行がそんなに簡単にできるものなのか?と疑いを持つ方もいるでしょう。実際に多くのケースでNutanix Moveでの移行ができるのですが、もちろんMoveでの移行ができないパターンもあります。

本日は、Nutanix Moveで移行ができないパターンを紹介します。 


Nutanix AHVとして対応していないゲストOS

レガシーなOS(例えばWindows 2000 Serverなど)や、AHVが対応していないOS(例えばintel版 Solarisなど)は、Moveでの移行をサポートしていません。これは、VirtIO Driverで、該当のOSドライバーを保持していないケースやそもそもAHVで稼働する際の仮想マシン構成がOSをサポートしていないためです。別途ゲストOSにVirtIO Driverをインストールし、Moveを利用し仮想ディスクのデーターそのものを移行することは可能です。Automaticでの移行は、サポートされません。


Windows Server 2008 R2かつUEFIモードの仮想マシン

こちらもAHVで、Windows Server 2008 R2のUEFIモードで、仮想マシンが稼働しないため移行することができません。厳密にいくと移行自体はできますが、AHVでゲストOSが起動しません。


物理サーバーからの移行

Nutanix Moveは、仮想マシンから仮想マシンの移行機能を提供します。そのため、物理サーバーからの移行には利用できません。バックアップソフトの利用など他の方法で移行を検討する必要があります。


サポートされていないハイパーバイザーからの移行

Nutanix Moveがサポートしている移行元の環境は、VMware by Broadcom vSphere、Microsoft Hyper-V、Nutanix AHVとなります。(そのほかパブリッククラウドにも対応)

Xen ServerやProxmoxなど、他のハイパーバイザーからの移行はサポートされていません。仮想ディスクファイルを個別でエクスポート・インポートを行うなどの作業が必要です。


Nutanix AHVから他のハイパーバイザーへの移行

この質問をよくいただきます。AHVからHyper-Vに移行できるのですか?という形のお話です。残念ながら、Nutanix Moveは、Nutanix AHV環境から他のオンプレミスハイパーバイザーへの移行は対応していません。AWSのEC2やAzure VMへの移行はサポートしています。
Hyper-VやvSphereなどの、別のハイパーバイザープラットフォームへの移行は、仮想ディスクの変換処理を行っていただくか、各ハイパーバイザーメーカーで移行ツールを出しているケースもありますので、そちらを確認してください。


Nutanix Moveは、万能移行ツールではありますが、すべての環境のものを移行できるわけではありません。移行を検討されている場合、移行できないケースに該当していないかをあらかじめ確認しておく必要があります。