2020年8月30日日曜日

AOS 5.18の新機能を紹介

 AOS5.17がリリースされたまだ日が浅いですが、STSは3ヶ月おきのリリースがベースとなっているため、8月末にAOS 5.18がリリースされました。

AOS5.18にも多くの新機能が搭載されています。

  • Leap機能利用時のSelf Service Restore(SSR)のサポート
    Asycn DRでなくLeap機能を利用したスナップショット取得時に、SSRをサポートします。なお、NearSyncは未対応ですが、

  • ストレージコンテナのインライン圧縮のデフォルト有効化
    今まではストレージコンテナを新規作成すると、自動的に、Compression(圧縮)のチェックが有効でDelayが60でデフォルト値で表示されます。Compressionは、AOS Starterエディションすなわちどのエディションでも利用が可能ですが、Delayが0より大きい値の設定がなされると、ポストプロセス圧縮となりAOS Proライセンス以上が必要となります。そのため、AOS Starterライセンスでデフォルト値のままストレージコンテナを作成すると、ポストプロセス圧縮の設定となってしまいライセンスに抵触しているというアラートが出ていましたが、今回変更によりAOS Starterでデフォルトのコンテナ作成時に謝ってライセンスに抵触してしまうようなことは無くなりました。
    既に作成しているストレージコンテナに対して設定が変わることはありません。
    なおNutanixでは、パフォーマンスに影響がないため圧縮を有効にすることを推奨しています。

  • クロスハイパーバイザーDR(ESXi → AHV)でのNearSyncをサポート
    クロスハイパーバイザーDRにおいては、今までAsync DRでのサポートとなり最短のRPOは1時間でした。今回の変更により、NearSyncでのレプリケーションをサポートしました。

  • Nutanix Objectsでイレイジャーコーディングをサポート
    アーカイブデーターなど長期保存を目的とする利用の場合、Nutanix ObjectsによるS3互換のオブジェクトストレージ機能を利用も検討すると良いと思います。データーの長期保管となると、必要とするストレージ容量も多くなるためストレージ容量の効率的な利用が求められます。Nutanixには圧縮・重複排除の他にイレイジャーコーディング機能を保有しています。今回Nutanix Objects利用時において、ストレージコンテナにイレージャーコーディングが利用できる用になりました。

  • ゲストVM削除時の復元機能
    仮想マシンを誤って削除した場合24時間以内であれば復元する「ゴミ箱」機能が搭載されました。なお、現バージョンでは仮想マシンのリストアはNutanixサポートに依頼をする必要があります。本機能は次回に詳細にお伝えしたいと思います。

  • ストレージコンテナにおける仮想ディスク単位の消費情報表示
    いままでは、ストレージコンテナレベルでの空き容量や使用容量はわかりましたが、どの仮想マシンやVolumeGroupがどれぐらいの容量を消費しているのかを確認するには、仮想マシン一覧からそれぞれの容量を確認するしかありませんでした。
    今回PrimsのStorage画面から、ストレージコンテナごとにどの仮想ディスクがどれぐらいの容量を消費しているのかを確認が出来るようになりました。

    ▼仮想ディスクファイルごとの割当・消費容量一覧

  • ログタイムスタンプの変更
    通常利用時には気にする必要は無い機能ですが、NutanixのログはCVMのタイムゾーンで出力されるものが一部ありましたが、今回の変更で全てログはUTCタイムゾーンで記録されるようになりました。

  • NVMeドライブの活性交換時の動作改善
    AOS5.18からNVMeドライブ交換時にCVMが再起動するという仕様が変更となり、CVM再起動せずにNVMeドライブが交換できるようになりました。(CVMが再起動するのは、ディスクドライブが見えなくなった際にディスクを再度検知するためOSレベルで再起動する仕様であり、その際仮想マシンは他のCVMのI/Oパスを利用して継続稼動するため、稼動している仮想マシンにはCVMが再起動しても動作に影響はありませんでした)
    なお、本機能は、AHVのみのサポートとなります。

  • UEFIサポートの強化
    ハードウェアUEFIセキュアブートが有効になっているホストで、ESXiのセキュアブートがサポートされました。

  • NGTの下位互換サポート
    ゲストVMよりもCVMのNGTバージョンが低い場合でも、NGTを引き続き利用することができます。

  • NGTにおけるPython2からPython3への変更
    こちらも、ユーザーサイドとしては特に変わりは無いのですが、NGTのバイナリがPython3対応となりました。

  • OVAのサポート
    PrismCentaralを介して、AHV仮想マシンにおけるOVAエクスポート機能及ぶ、OVAインポートが可能となりました。
    AHV環境の場合仮想マシンを一時的に、ファイルとして保存したい場合などにエクスポートする機能が無く、サードパーティーのバックアップソフトを利用する等を行う必要がありましたが、今回の機能追加により、OVAでの吐き出しが可能となりました。

AOS 5.18には様々な機能が追加されていることが分ります。

次回以降では機能絞って特徴を見ていきたいと思います。




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