6月中旬にAOS 6.0がリリースされました。AOS5.19以来のSTSとしてのリリースされ、今までの5.X代からメインバージョンが6に変わりました。
AOSが4から5に変わったのが、2017年の初頭で、それ以来4年ぶりのメインバージョンアップとなったこともあり、今後の新機能にはいろいろと期待することがあります。
今日は、AOS6.0で新しく提供された主な機能について紹介いたします。
DRダッシュボードの表示
こちらはPrismCentralで提供されるLeapによるDRの設定状況が見えるダッシュボードです。
残念ながらAsync DRでの設定はこの画面には反映されません。
クラスターでのIPv6の有効化
既存のAHVクラスターにおいてIPv6のグローバルユニキャストアドレス(GUA)が利用できる用になりました。設定には「manage_ipv6」コマンドを利用します。
リビルド(N+1)容量の予約とリビルド周りの画面改善
Nutanixは、N+1のノード数で運用設計する必要があるため、ストレージリソースも1ノード分の容量を空けておく必要があります。今までNutanixは、N+1を超えた容量を利用することができ、そこを意図的に制限する機能は、無いわけでは無かったのですが、より簡単に1ノード分のストレージ容量が予約できるようになりました。
Reserve Rebuild Capacityを有効化すると、Prismのトップ画面にあるStorage Summaryが変わります。
AHVにおいてvGPU利用した仮想マシンのADSをサポート
以前のバージョンでvGPUを利用した仮想マシンのライブマイグレーションがサポートされたため、その延長線としてADSもサポートとなりました。
AHV上の仮想マシンでIGMPスヌーピングをサポート
AHV上で稼動する仮想マシンにおいて、マルチキャストトラフィックが利用できる用になりました。有効化するためには、acliを利用して仮想スイッチ毎に設定する必要があります。
設定方法
igmp_query_vlan_listは、特定のVLAN-IDだけを対象にすることが出来ます。このパラメーターを指定しないと全てのVLANが対象になります。
igmp_snooping_timeoutは、デフォルトは300秒で設定されており、15~3600秒まで指定が可能です。
設定確認方法
結果(この場合は、IGMPスヌーピングが有効になっている)
:True
enable_snooping:True
}
AHVホストのスイッチポートのアナライザー(SPAN)
AHVのホストに搭載されたNICのトラフィックを特定の仮想マシンにミラーリングすることが出来るようになりました。
利用するには以下の条件があります。
- AHVホストのみで利用できます
- bond(チーミング)メンバーのNICはサポートされていません。bondそのものを利用することは可能です。
- 1つのホストで最大2つのSPANをサポートします。
- 1つのSPANセッションで最大2つの送信元ポートと宛先ポートをサポート
異なる容量のディスク・フラッシュの追加をサポート
Nutanixは、各ノードにあとからディスクやフラッシュの追加が可能です。
この際、従来は同一の容量のフラッシュやディスクを追加する必要があったのですが、本バージョンから混在した容量のディスクやフラッシュでその容量をフルで利用できる用になりました。(従来も既存と違う容量(既存以上の容量)のディスク搭載が出来ていましたが、その際利用出る容量は、既存のディスク・フラッシュと同じ容量まででした)
拡張ノードの事前イメージング機能を搭載
今までのExpand Cluster機能を利用した活性によるクラスターにノードの追加が出来ていましたが、ノードのイメージングに一定時間かかってしまうためノード拡張に時間を要していました。今回から事前にイメージングだけを行い後日ノード拡張作業だけを行うことが出来るようになりました。(要はFoundatiuon作業がPrismから出来るような感じです)
また、事前イメージング時は、アップリンクNICの設定が出来るようになりました。
▼ノード拡張時の選択メニュー
▼ノード拡張時にNICのアップリンクモードの設定が可能
また併せてPrism Central 2021.5がリリースされており、こちらも機能拡張がなされております。
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